神奈川県立平塚盲学校 学校運営協議会 開催結果 本校の学校運営協議会を下記のとおり開催しました。 会議名称 令和6年度 神奈川県立平塚盲学校 第2回学校運営協議会 開催日時 令和6年11月26日(火)9:30~11:30 開催場所 本校会議室 出席者 令和6年度平塚盲学校 学校運営協議会委員8名(校長含む) 令和6年度平塚盲学校 学校運営協議会事務局教職員12名 会議資料 ・令和6年度 第2回学校運営協議会開催要項 ・説明用提示資料 ・学校評価(グループ評価)報告書【中間評価4月~9月】 ・令和6年度学校目標 議事録 1 学校長挨拶 学校長:おはようございます。日ごろからお世話になっております。本日はお集まりいただきありがとうございます。急に寒くなり、体調不良の幼児・児童・生徒・職員が増えてきている。文化祭はあいにくの天気だったが、200名ほどの来校者があり、活気のある文化祭になった。コロナ禍を経て心配はあったが、良いものになった。コロナの前に戻すというよりは、地域とどうつながっていき発展させていくかを今後考えていきたいと思っている。御意見をいただきたい。 2 会長・副会長・委員あいさつ (内容省略) 3 部会別熟議 (1)学校評価部会[司会:会長] ①報告:中間評価について[事務局] 4年間の目標を立てて、今年度は1年目となる。中間評価報告のイメージは3観点で構成している。一つは学校教育の現在地、二つ目は各チームの活動結果と評価、三つめは目指すべき方向性とゴールである。(各項目の説明については省略) ②質疑応答 会 長:「4 地域等との協働」について、子供たちの学びや教育活動にどのように繋げているのか。 校 長:地域との協働で幼児児童生徒がどのように変容し、学びになっているかを振り返ることが大切である。幼児児童生徒の変容をどう学びにつなげるかを考えていきたい。 会 長:地域との協働・交流が単なるイベントではなく、どう学びに生かされているかが重要である。実際にカリキュラムマネジメントでご苦労されていると思うが、どのようにされているのかを聞きたい。 事務局:チーム会でイベント・学習会について計画している。事前学習や事後学習を行い、教育課程につながるよう考えて進めている。 副校長:地域との協働連携について平塚盲だからこそ期待される点があると思う。教育課程に位置付けるのは大切である、地域からのニーズをお聞きしたい。 委員A:国家試験合格とその後の就労定着に向け、指導・支援とあるが、国家資格について何を取得するのか。 事務局:本保・専攻科理療科・専攻科保健理療科がある。同じ3年間学習するがそれぞれ特徴があり、あマ指師の免許取得を目指す課程とあマ指鍼灸の免許が取れる課程の違いである。 委員A:語学関係では通訳が職種としてあるが、どうか。 事務局:中普部では英検の受験者はいる。通訳を目指す生徒はいないが、2級までは合格する生徒もおり、外部の試験でしっかりとした成果を上げることが大切であり、学部でも取り組んでいる。 委員B:今後に向けた方向性に、授業改善等に向けた校内研究体制、研究活動の成果の活用とあるが、どのような取り組みをしているのか。 事務局:研究授業については学校目標、育てたい幼児・児童・生徒像を授業者と学部や担任と共有しながら授業づくり、研究授業を実施し、研究協議で意見をいただき授業力向上に生かしている。また専門性の維持・継承の研修として6チームの取り組みを報告した。 (2)切れ目ない支援部会 ①報告 その1:平塚湘南ロータリークラブ主催「海を楽しむバーベキュー」10月5日(土) 44名の生徒が参加し、家族を含めると合計57名が参加した。昨年の乳しぼり体験に参加した生徒たちが楽しかったと口コミが広がり、今回多くの生徒たちが参加した。ロータリークラブの提案で点字入りの名札をかけていただけたことがありがたかった。また、一緒に船に乗ったり、一緒に食事を楽しんでいただけたりと和気あいあいとできるよう配慮していただいたこと、ロータリークラブの方々との交流、生徒同士の交流や家族同士の交流が深まりよかった。見えにくい、見えない方も楽しめるように直接触る体験ができ、ウナギや魚に触れたこと、弱視の方が烏帽子岩を近くで見られたことがよかったという感想があり、多くの方々にご支援いただいたよいイベントになった。 副会長:目の不自由な子供たちが普段体験できないことを体験してもらうことを考えた。昨年は乳しぼり体験で牛から乳をしぼること、ここから乳が出るんだという体験、実際にしぼった乳をバターにして食パンに塗って食べる食育を体験してもらった。今回は雨が降るなかで船に乗り潮や風を顔に受ける体験ができた。今回ロータリーの方々に手引きを練習してもらい実際に1人1人についてもらった。また家族の方々とも楽しい一時を持つことができよい交流ができたと思う。ウナギを触るのはとても驚いていて、よい体験ができたと思う。 委員C:普段は風邪をひかせたくないから外に出さないが、今回は雨の中で船に乗り、天気は思い通りにならないことを学ぶ機会となりよい勉強になった。生きているウナギや魚は普段触れないので、今回触ることができて、子どもがとても喜んでいて、よい体験をさせていただいた。 その2:インクルーシブハブ湘南との湘南ベルマーレ主催イベント「みんなのたのしめてるか。」平塚市総合公園10月19日(土)についての報告 事務局:広報チームでは本校のことや視覚障害のことを知ってもらうために半年検討を重ねてきた。理療科教員と生徒による「クイックマッサージ」と広報チームによる「学校紹介、体験コーナー(点字、ロービジョン、色の見え方)」を設置した。両日30名の方々に体験していただいた。親子連れも多く文字が書けないお子さんもおり、書く代わりにほかの体験をしてもらいとても好評だった。 クイックマッサージに参加してもらえる本校理療科生徒がいるか心配だったが、多くの生徒が参加してくれた。90人程施術させていただいた。毎回感じることだが、確実に技術向上がみられる。今後は参加の仕方について検討していく必要がある。 1回目はベルマーレのキックオフが3時からだったので、その前に平塚市内4校の支援学校がブースを出し、ベルマーレもブラインドサッカーのブースを出していた。 2回目は見附台公園ひらしん平塚文化芸術ホールで11月4日(月・祝)に行われ、近隣の方がこられた。 4 議題 学校教育活動について (議題1)書面による部会開催について 事務局:前回、会長からより活発な取り組みと助言がいただけるよう実施の提案をいただいていた。今後はテーマを決め書面で皆様からのご助言をいただきたい。第3回実施前に書面開催をする。 (議題2)教育活動について「授業等におけるICT活用」 事務局:県立学校では一人一台端末が整備された。学びに向かい、活用するためのアイディア・工夫が必要である。各学部の取り組みを報告。 事務局:小学部では一人一台端末になったおかげで興味のある者、個々に合わせたカスタマイズできるので活用が広がっている。 中学部・高等部普通科では、最近は実用的になり、点字使用の生徒も使えるようになり、指でフリックすれば操作できるので、みんなうまく使いこなして宿題の提出ができる。また答えると結果がすぐにわかるなどのゲーム性があり、印刷媒体との違いが出ている。 委員A:危険サイトへのセキュリティー対策はとれているのか。 事務局:セキュリティーはしっかりしている。YouTubeは児童たちが見られる画面が限られている設定である。 委員D:児童の興味感心に応じてカスタマイズされていると説明があったが、それは教員が設定したのか、それとも児童たちが自分でやるのか。 事務局:教員と児童が一緒に設定する。例えば重複障害のある児童では、興味のあるサイトをお気に入りに取り込む。準ずる教育課程の児童であれば、漢字の書き方、掛け算九九などの学習サイトを登録するなど。 委員C:宿題が印刷物で出されたときも取り組んでいたが、デジタルでの配信では、ゲーム性があるためとても楽しんで取り組めている。社会に出ていくうえで上手に活用してほしい。 委員D:ICTの点字の話があったが、点字にするような仕組みはあるのか。 事務局:点字に直変換するものはない。また点字を墨字に変える自動化というものもない。 点字と墨字のやり取りについて本校では、サーバーにテキスト化した文書データを入れておくことで点字使用者、墨字使用者両方で閲覧でき、また書き込みもできる。 会 長:写真をOCR化すると読み上げするアプリがあるが、視覚障害者のアプリではどうか。 事務局:撮影したものをChatGPTがどう説明するのかを確かめていた生徒がいた。 今カメラで写した映像を読み上げるアプリがある。生成AIの進歩でとても便利になっている。 委員B:YouTubeの依存が問題となっている。自分の好きな「アンパンマン」を見始めたらずっと見ていて、なかなか終了できないという話がよくある。幼児にどれだけICTを取り入れるかが課題になる。一方、内斜視の子どもが増えており、ICTの正しい使い方に転換することが必要であるが、どのように工夫しているか。 事務局:シールを5個集めるとiPadを使えるように約束している。ただし、1日の個数を制限する仕組みにしている。ご家庭にも協力してもらい、家の手伝いをするとシールがたまるようになっている。約束事を作りながらiPadを使えるようにしている。 寄宿舎では中学生以上であればiPadを学習用に使用できるようにし、使用できる時間を決めている。消灯時間になると使用できない。 (報 告)オフィス改善について 事務局:子供たちの学びの改善と教職員の働き方の改善は相関関係にあるとのことから、職場・働き方の改善に向けて、県の予算がついた。検討を重ねて、収納の充実について改善していくことになった。収納場所の検討や改善から仕事の効率化や、コミュニケーションをしやすい環境を作り出すことを目指す。12月末に什器の搬入があり、年明けには新しいものに変わる予定。本校が特別支援学校1校目の取り組みで、順次他の特別支援学校がオフィス改善していく予定。 委員A:会社が移転時にフリーアドレス形式を検討した。社員の希望は個人用が多かった。机が不足している部署はフリーアドレス化できた。 副会長:盲学校ならではの特徴のあるオフィスづくりが提案。 校 長:多様な幼児児童生徒への対応や個々の職員の多様なニーズへの対応や配慮を検討し、予算内で実現可能となる収納重視のプランにした。デジタル化は盲学校なので点字で紙を保管する収納を重視している。 事務局:盲学校の特徴として、机の色は眩しいので白を選ばず、暗い色を選んでいる。 副会長:AI技術の発展に伴って、職業数が減っていくと予想されている。技術とAIのハイブリットで考えていく時代になってきている。盲学校で学びたいという生徒を増やしていくには技能・スキルを身につけるプラス、AIを売りにして先駆けてやっていくと生徒が増えるのではないのだろうか。 委員E:(デジタル化などの社会の動きなどの)時代についていけていない現状。代替わりもしたいと思っているが、なり手がいない。若い人の意見や発想が素晴らしいと思うので、変わっていきたいと思っている。 委員D:職場見学等で、行きたいところがあればピックアップして知らせてほしい。 5 学校長より 学校長:短い時間ではありましたが、貴重な意見、質問等の中で、学校が変わっていくヒントがいくつもありました。盲学校の歴史と新しい文化について見極めながら考えていくきっかけとしたい。 ※ 事務連絡「頌徳碑記念式のご案内」 事務局:本校入口右手にある頌徳碑がある。戦時中からしばらく無くなっていた状態だったが、後援会が石板で作成してくださった。12月20日(金)にお披露目する会にしたい。参加希望の方は教頭まで。 以上 1