ひとこまコラム バックナンバー
ダリンダリン 2012/07/02更新 【チームひつじさん #1】
『チャレンジミッケ!7 パイレーツ 』 (創作絵本シリーズ) ウォルター ウィック 小学館 (2010/11/12発行) |
寒くなってくると体が縮こまってきて頭や体の働きが鈍くなるようです。暖房が入るにはもう少し時間がかかるこの季節、授業の空き時間担当(単位制なのです)の図書委員さんもカウンターで思考停止気味。有能な彼ら彼女らにその才能を活かす機会を用意できない司書のふがいなさを思いつつ窓の外の鮮やかな紅葉にぼんやりしてしまいがちです。
そんな時、『チャレンジミッケ!』の7巻が届きました。
カラフルで愉快でカルタのような宝探しのようなこの本。大人であっても一度ページを開くと全てを「ミッケ」てしまうまでは終われません。昼休み、「金のタツノオトシゴ。タツノオトシゴ」と唱えていると生徒が「ほらココ」と見つけてくれます。
「チャレンジ」は午後に入っても続き、図書委員さんをはじめとするチームが結成。「ダリン。ダリン」と唱えながら3つの舵輪を探し始めます。
肩寄せあって本を覗き込んでいるうちに寒さも忘れ、どんな細かなものも見逃さないぞと集中力も高まります。「すばらしい!」最後のページの最後の探し物も「ミッケ」終え、ではそろそろ図書委員の仕事でもと促そうとすると、6巻目の「チャレンジ」が始まっていました。
こんな日もあります。「ハンマー。のこぎり」と唱える声を聞きながら、窓の外をヒラヒラ落ちる葉っぱがキレイなのでした。
というようなことがあってからもう1年以上。生徒も卒業し自分も別の学校図書館に。リレーのバトンはその懐かしい図書館の現任の方に。
<倉田 敦朗>