ひとこまコラム バックナンバー

ドラえもんも納得? 2012/11/26更新 【チームつながる輪〜 #5】

『事件で学ぶ著作権』 『事件で学ぶ著作権』
豊田きいち
太田出版
(2011/03出版)

 図書館前にあるラウンジのテーブルにはコスモスの花が一輪ずつ飾られています。
 ここは総合高校。各自が自分で作った時間表に沿って行動します。休憩時間に仲良しと待ち合わせをしたり、ラウンジコンサートに耳を傾けたりと校内では大切な憩いの場になっています。

 もうすっかり秋。
 半年前に行われた1年生の図書館オリエンテーション。
 「秘書じゃなくて師匠でもなくって司書のイシザワです。」と8クラスに苦笑してもらいながら図書館のルールや分類の説明を行うのですが、最後に必ず著作権についても話をしています。
 「レポートや論文作成の時に、どの資料からの引用かを書かずにそのまま写してしまうと著作権法の違反になってしまいます。」
 それまで初めての図書館で興奮しているのか、コソコソとおしゃべりをしていた生徒も「法」とか「違反」という言葉に反応したのか、ほんの一瞬だけ教室が静かになることも。
 著作権に関して私自身は正直、得意な分野ではありません。でも、そんなこと声を大にしては言えない!だって私は秘書、じゃなかった、司書なのだもの。
 ということでやっと出ましたお勧めの本。豊田きいちさんの『事件で学ぶ著作権』。「ドラえもん無断『続編』事件」や「森進一『おふくろさん』騒動」など73件の著作権に関する事件がわかりやすく説明されています。
 この本なら著作権がわかりやすくって師匠でも大丈夫。
 違った!司書も納得の1冊です。(苦笑)

<石澤 伊久美>
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