ひとこまコラム バックナンバー
橋渡し 2012/12/21更新 【チームやまゆり #6】
『ラヴクラフト全集』 H・Pラヴクラフト【著】 東京創元社 (1991/06出版) |
「この本、全巻図書館に揃えて下さい」と、3年生がリクエストした本を書店が納品。受入前にちょっとだけ机の上に置いておいたところ、別件で図書館準備室に来た事務長さんがその本を手に取り、「いやぁ〜、怪奇小説家のラヴクラフトを読む高校生がいるんだ!嬉しいなぁ。昔、僕も読みましたよ。」といたく感激していました。普段は無口に見える方の本当に嬉しそうな笑顔に「世代を超えて1冊の本でつながるってスゴイ!」と実感したひとこまです。
普段我々は、「なんかオモシロイ本な〜い?」と生徒に聞かれれば頭を悩まし、「○○についての本はないの?」と言われれば書架をめぐり、時に仲間の経験や知恵を借り、「資料と利用者をつなぐ橋渡し」となるべくして日々働いています。生徒に人気ある本もない本も、楽しい本もちょっと難しい本も、沢山のいろいろな本を取り揃え、時に難解なレファレンスも受けて立ち、生徒の熱い語りやたわいもない会話にも耳を貸し、日々は過ぎていきます。
「すいません〜、この本どこにありますか?」「司書さん、リクエストの紙がないよ〜」
はいはい、ちょっと待っててね。では、私のコラムはこのへんで。生徒と一緒に本を探しに書架に行ってきます!
<小林 利栄子>