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そろえてよかった外国の古典文庫 2013/2/25更新 【チームひつじさん #8】
『カラマーゾフの兄弟』 ドストエフスキー 【著】 亀山郁夫 【訳】 光文社 (2007/07出版) |
熱心な読書家であった生徒からリクエストがあり、そろえはじめた光文社古典新訳文庫。当時はまだ刊行された種類が少なかったのですが、棚をひとつ空け、この文庫を別置しました。今は150冊程度になり、充実してきています。
本校には岩波文庫の棚を見て次に読む本を探す硬派な読書家もいますが、ほとんどの生徒が軽い現代小説の愛好家です。その生徒たちが時折、外国の古典を探しに来ることがあります。そんなとき、岩波文庫と光文社古典新訳文庫と両方で所蔵していればふたつとも案内をしています。岩波文庫を見ると後ずさりをする生徒が少なくないのですが、白くてやわらかい装丁の光文社古典新訳文庫には抵抗感がないようで、嬉しそうに借りていきます。
近頃はテレビドラマの影響で「カラマーゾフの兄弟」を探しにくる生徒がいます。これも岩波文庫と光文社古典新訳文庫の両方を置いているのですが、光文社古典新訳文庫の方がよく貸し出されています。新訳で書かれた外国の古典文庫は中高生にちょうどよいようです。図書館にそろえておいてよかったと思える文庫です。
<酒井 絵理>