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「これが」と気づいた瞬間です   2013/4/30更新 【チームつながる輪〜 #10】

『雪の結晶』 『雪の結晶 SNOWFLAKES(とびだすポップアップ絵本)』
ジェニファー・プレストン・シュシュコフ【文】
エフゲニア・イエリヤツカヤ【絵&しかけ】
柴田里芽【訳】
グラフィック社
(2012/09 出版)

 ポップアップ絵本、いわゆる「飛び出す絵本」。これを学校図書館にいれるのはとても勇気がいります(私だけでしょうか)。とにかく破られたり壊されたりしてはおしまいです。 いままでの私なら絶対にパスしていましたが、それをあえていれてみようと思いました。『雪の結晶 SNOWFLAKES』という本です。雪の結晶がうつくしく飛び出してくる絵本です。 飛び出してくるだけでなく回ったりもします。雪の結晶を初めて撮影した写真家ウィルソンの解説もあり、読んでも楽しい本です。
 ちょっと心配でどきどきしながら、でも覚悟をもって入り口を入ってすぐの平台においてみました。 「何これ!きれい!」「すごくない!?」と今どきの賛辞で何人もの生徒が見ています。そして丁寧にページをめくってくれていました。「壊されるかも」というのはわたしの取り越し苦労だったようです。 よかった、みんな楽しんでくれているな、と安心しました。そんなある日、ある生徒がいいました。「きれいだよね。こんなのこどもに作ってあげたら喜ぶよね。」
 作る?自分でつくる?
 そんな発想初めて聞きました。「きれいだね」「ほしいね」ならいままでも聞いたことがあります。でも「作りたいね」は聞いたこともありません。驚きましたが、そこで気づきました。ここは総合学科の高校でした。 総合学科ってどんなところなのか、よくわかっていなかったのですが、これが「総合学科」なんですね。1年経ってやっと気づいた瞬間でした。

<新堀 美奈子>
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