ひとこまコラム バックナンバー
MADELINE げんきですか? 2014/4/23更新 【チームやまゆり #22】
『げんきなマドレーヌ』 ルドウィッヒ・ベーメルマンス【作・画】 瀬田 貞二【訳】 福音館書店 (1972/11出版) |
本校には毎春1〜2人留学生がやってきます。今までにきた国はドミニカ、チェコ、オーストラリア、タイ、中国、韓国、マレーシア…等。
留学生はテスト期間中や日本語で受けるには難しい授業の時間は図書館で過ごすため、一年の間に自然と親しくなります。
語学が苦手の私にとって心強い味方が「絵本」です。特に留学生の母国の民話・童話絵本はストーリーが分かっているので日本語理解に適しています。
一緒に読んで面白いのが落語絵本のシリーズ、テンポも良く思わず吹き出してしまう楽しさがあります。同時に日本の生活や風習を伝えることもできます。
昨年の留学生はオーストラリアから来た少しシャイなMADELINE(マデリン)。クラスに中々なじめず図書館で長時間自習する日が多くなりました。
ある日、英語絵本に『MADELINE』があったのを思い出し彼女に見せたところ、自分と同じ名前の本なので幼い頃繰り返し読んだと喜びました。
この本はパリの寄宿舎に住む先生と12人の女の子の話で主人公はマドレーヌ。ある晩マドレーヌは盲腸炎にかかり入院してしまいますが…、というストーリーです。
(日本語版は、福音館書店から『げんきなマドレーヌ』として出版されています。原題MADELINEフランス語の発音はマドレーヌ)
マデリンに英語で声に出して読んでもらいました。絵本を英語で読み聞かせしてもらうなんて初体験、リズミカルに韻を踏む心地良さに聞き入りました。
それから半年ほどたった頃、何とマデリンが盲腸で入院したのです!! 退院後、もう一度この絵本を手に取り二人で笑いました。
(実は私も一年前盲腸で入院しましたから)
マデリンとの思い出の一冊になりました。
*原書データ 『MADELINE』 LUDWIG BEMELMANS【story&pictures】 THE VIKING PRESS (1939pub.)
<中丸 幸子>