ひとこまコラム
殺されるために生まれてきたんじゃないよ 2015/04/27更新 【チームつながる輪〜 #34】
『いのちの花 捨てられた犬と猫の魂を花に変えた私たちの物語』 向井愛実【著】 WAVE出版 (2014/08出版) |
「可哀想だけど、仕方ないよね。」と私達大人は、この問題をあいまいにしてきました。
青森県の女子高生、向井愛実さんが、動物愛護センターを見学して、殺処分の現実に打ちのめされます。処分された犬や猫の骨は、「ゴミ」として扱われることに強い憤りを感じ、せめて土に帰してあげたいと、純粋な気持ちで精一杯考え、力を尽くし、行動をした真実のお話です。
涙をこらえて、犬や猫の骨をレンガで細かく砕き、土と混ぜて花を咲かせる「いのちの花プロジェクト」を思いつき、学校や地域に働きかけて、社会に影響を与えるまでになりました。
図書館では、コーナーを作って、『おいで、一緒に行こう』(森絵都)や、『犬と猫と人間と』(飯田基晴)などと並べていますが、生徒は真剣な眼差しで、涙をボロッとこぼしながら読んでいます。
私たち大人は、「殺処分をなくしたい!」というメッセージをしっかりと受け止めなくてはいけません。
ほら、見てください。
表紙の鉢植えの花が、穏やかな表情をして女子高生に抱かれている犬や猫に見えませんか?
<園田 一美>