ひとこまコラム バックナンバー
困ったときの○○頼み! 2015/07/30更新 【チームやまゆり #37】
『阪急電車』(幻冬舎文庫) 有川浩【著】 幻冬舎 (2010/08発売) |
7年ぶりに学校を異動しました。これで経験する校数も4校目となり、「もうお引越しなんて慣れっこ!」と言いたいところでしたが、いざ新しい環境に突入してみると…怖い!7年間お世話になった学校とはなんだか同じようにはいかないな、と感じた瞬間からカウンターでオロオロ……。
さて、これからどうやって図書館利用者と接触していけばよいのかと思案していたところで本の返却。「有川浩好きなんだね〜」とつい口に出してしまったほど、借りた本すべてが有川浩の作品。「そうなんですよ〜」と生徒も満面の笑顔。「それなら『阪急電車』読んだ?」「読みました〜!いいですよね〜」としばらく話をしている間に自分の固まっていた心もほぐれました。
思い返せば5年前、神奈川新聞のBook friendsに文章を書いたのも『阪急電車』。目まぐるしく本が出版され続け、流行もどんどん変化していくこの時代の中で『阪急電車』はなかなかの自分的ロングセラー。さらには『阪急電車』始まりで恋愛小説・ハッピーエンドで終わる小説・ラノベからデビューした作家など次につながる一冊まで生み出してくれるという必需品。
まだまだ新しい学校に馴染めた、とは言い難いところですが……こんな風に自然に司書と利用者をつなげてくれる本の引き出しをたくさん増やしていきたいですね。
<陶山 恵>