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『はらぺこあおむし』を歌おう  2016/01/26更新  【チームやまゆり #43】

『はらぺこあおむし』 『はらぺこあおむし』
エリック・カール【作】もりひさし【訳】
偕成社
(1989/02発売)

 『はらぺこあおむし』には歌がある。
 CD付きの本も売っているし、ネットで検索するとすぐに「聞く」ことができる。保育園で聞いたことがある、という生徒もいる。じゃあ、文化祭で図書委員の「読み聞かせ」でやってみようよ、というと、「恥ずかしい」となかなか実現しない。「読み聞かせ」をするだけで大変なのに、さらに「歌う」なんて……ということだ。
 昨年は大形絵本を前にして、建設科の教員が、理科・電気科ふたりの教員のギター演奏をバックに歌ってくれた。今年はちょっと図書委員にもと、むちゃぶりしてみると、ひとりの男子がいいですよ、と引き受けてくれた。それが文化祭一週間前。しかし彼は家で練習を重ね、また毎日2回私の前で歌う、という試練も乗り越えた。前日からは、パワーアップした教員バンドとの顔合わせ。教員は乗り出すとアドリブで急遽パートを分けたり、ハモったりと、どんどんハードルが高くなっていく……。しかし生徒もよく頑張った。
 そしていよいよ当日。飛び出す絵本の『はらぺこあおむし』には、国語科・理科の教員のキーボードとギターの生演奏に、図書委員と音楽科・建設科の教員が加わった計3人のコーラス。それはなかなかの迫力で廊下のざわめきにも負けないくらいだった。そして『はらぺこあおむし』は知っていても、飛び出す絵本は初めて見るという人、歌があるんだ、とびっくりする人たちを引き込んで大成功。どうですか? 皆さんも歌ってみませんか?
 
 *『はらぺこあおむし+CD絵本うた プレゼントパック』
    エリック・カール【作】もりひさし【訳】 偕成社 2007
     

<田村 修>
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