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ショートショートブーム 2016/10/24更新 【チームやまゆり #52】
『たった40分で誰でも必ず小説が 書ける超ショートショート講座』 田丸 雅智【著】 キノブックス (2015/12発売) |
文芸部の活動が盛んな本校では、詩や俳句、短歌や小説の書き方の本がよく借りられていく。この本もそんな生徒たちに手にとってもらえるのではと選書したのだが、こちらの想定通り、新着本のコーナーに置くとすぐに貸出となった。始めに借りた生徒が「30分くらいで読めたよ。アイディアの出し方の参考になった」と他の生徒にも薦めたので続けに借りられ、しばらくは書架に戻らなかったほどだ。貸出が落ち着いたタイミングで私もじっくり読んでみると、たしかにこの方法なら私にもショートショートが書けそう、むしろ書きたいと思わせられる内容であった。
ワークショップの事例やワークシートの見本も掲載されていたので、授業にも使えるのではと思い、職員室の司書の机上ではじめた職員向け貸出のコーナーに並べた。「授業で使えるかも」と付箋を貼っておくと、早速国語の教員が借りていき、「2学期の国語表現で使いたい」とのこと。生徒たちがどんなショートショートを書くのか、非常に楽しみである。
また、この本の著者のショートショート作品も人気だ。「5分で味わえる」「5分の物語」といった帯の宣伝文句につられ、手に取っているようだ。これらの影響か、星新一の作品も最近よく動く。「星新一、昔読んで好きだったんだよなー。今はバイトが始まる前に1話読むことにしてる」と延長の申し出をしてきた男子生徒が言っていた。図書館でのささやかなショートショートブームは、もう少し続きそうだ。
<めがねの司書>