ひとこまコラム バックナンバー
夢に向かって! 2017/02/24更新 【チームひつじさん #56】
『「音大卒」は武器になる』 大内 孝夫【著】 武蔵野音楽大学【協力】 ヤマハミュージックメディア (2015/02発売) |
勉強と部活で頭の中の90%が占められているような生徒の多い本校では、図書委員もカウンター当番が終わればそそくさと部活や塾に向かいます。そんな中、しばしば、当番のあとに閉館した図書館で本を眺めながら話に花を咲かせる1年生の女子二人。貴重な存在です。そのうちの一人は、「KU」という総合的な学習の時間で約1年半かけて行う研究に「図書館の利用者を増やす」というテーマで取り組んでいます。昼休みに放送を使い本の紹介をしたり、昇降口にポスターを貼ったりと私もアドバイスをしながら試行錯誤を繰り返しています。このように、本・図書館が大好きな生徒なので、将来は司書に?と思ったら、なんと「司書では就職できないから、なりません」とあっさり。現実的です。夢を職業にするのは難しいものです。
夢の形は少し違いますが、夢を職業に近づけようという本が『「音大卒」は武器になる』です。音楽が好き・得意だけど音大に行っても将来はどうなるの?と考えている生徒にオススメです。昨年話題になった『最後の秘境東京藝大』(新潮社)では卒業生の半分が行方不明だと芸術を志す生徒の不安をちょっと煽っていますが、この本は音大の先生が音大生の進路について具体的にアドバイスし、夢をあきらめない人を応援しています。夢と現実、なかなか難しい問題ですが、生徒たちには夢を持って、夢に向かって努力して欲しいとエールを送り続けたいと思います。
<池田 真理子>