ひとこまコラム バックナンバー
高校生のぴーたくんと仲間たちへ 2017/06/01更新 【チームやまゆり #59】
『考えよう学校のカラーユニバーサルデザイン』 彼方 始【著】 カラーユニバーサルデザイン機構(CUDO)【監修・協力】 教育出版 (2013/05発売) |
カウンターに座ると、正面に分類を表示するパネルが天井から吊り下がっている。カラフルな表示。でも分類の区別を色でしているからちょっと読みにくいものもある。
「カラーユニバーサルデザイン」この頃聞く機会が多い。が、本を読んでもいま一歩現実と結びつかなくてどのように工夫をしたらいいのか迷っていた。
この本の主人公である小学生のぴーたくんは、いろんなものが同じ色に見えたり組合せによって見えない色があったりする。でも、ぴーたくんの周りの大人もおともだちも、そして本人もそのことに気づいていない。ぴーたくんは、説明されていることがわからなかったり区別がつかなかったり、道路標示が見えなかったりゲームのルールが守れなかったりと、生活の中で多くの疑問を抱えている。
ごめんね、ここにもいるかもしれない高校生のぴーたくん。図書館の表示はわかりにくかったかもしれない。オリエンテーションの色を使った説明もわかりにくいことがあったかもしれないね。
いろいろなものを作るうえで気を付けなければならないことはたくさんあるけれど、見えにくい人がいるということを日ごろの生活の中で正しく理解しフォローしあったり工夫していけたらいいな。高校生のぴーたくんが楽しく生活できる学校図書館でありたいと思う。
<高橋>