ひとこまコラムリターンズ 第10走者
芥川りゅう之介、襲名
2019/06/27更新
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毎年行っている新入生アンケートを、図書委員に手伝ってもらいながら集計をしていました。興奮気味の生徒に呼ばれてアンケート用紙を見ると、「好きな作家・作品」の欄には「あくたがわりゅうのすけ」の名前がありました。本校ではその作家の作品は1年生の国語で習いますが、まだ学習する前の時期だったので『文豪ストレイドッグス』の影響かなぁと思っていましたが、よくよく見ると「芥川襲之介」と書いてありました。
"襲"われている。(いや、襲うほうか?)しかも2枚ある!
文豪の名前の漢字間違いはよく見ますが、「襲之介」バージョンは初めてでした。きっと漢字が分からず、友達のものを見せてもらったのだろうなと思いましたが、
「好きなら間違えないでほしいよね」
図書委員のひと言に、静かに頷きました。
この本には、芥川の作品が「藪の中」と「おぎん」の2つ編まれています。特に「藪の中」は語り手が変わるので、生徒には漫画から入る方が原文は読みやすいかもしれません。漫画や雑誌ですら読まないという生徒が増えているので、まずは少しでも興味を持ってもらえたら…と試行錯誤の毎日です。
<宇於崎 愛>