ひとこまコラムリターンズ 第36走者

絵本って。   2021/08/30更新 

『オレ、カエルやめるや』


『オレ、カエルやめるや』
デヴ・ペティ【文】/マイク・ボルト【絵】/
こばやし けんたろう【訳】
マイクロマガジン社
(2017/11)

 表紙がとてもインパクトのあるこの絵本。図書館の入口そばにある展示コーナーに置いたところ、いつにない反応が見られました。「何これ!?」とゲラゲラ笑いながら手に取る生徒もいれば「オレ、カエルやめるや」「いや、お前はカエルじゃないだろ」と本の前で漫才のような会話が始まったり。
 この本にはいわゆる地の文はありません。登場人物(動物?)の会話のみで物語が進行します。会話は吹き出しで描かれており、マンガのような形式も生徒にウケがいい理由なのかもしれません。
 恥ずかしながら学校図書館に着任した当初は「高校生に絵本?子どもっぽいのでは?」と思っていましたが、保育等の授業で使用するのはもちろんのこと、「子どものころに見た」とか「これ家にあるよ」と、意外と読まれています。私自身、選書の参考にと読むようになり、今更ながらに年齢は関係ないんだなぁと実感しています。
 とはいえ「おすすめの本は?」という生徒の問いに「○○という絵本!」と回答したら渋い顔をされるかな…と独り相撲をしている今日この頃です。

<おたまじゃくし>
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