更新日:2023年8月1日

ここから本文です。

令和元年度海外研修             ~米国アイダホ州ボイシー市~

令和元年度の小田原高校海外研修で米国アイダホ州の州都ボイシー市へ行きました。参加生徒は1~2年次生10名です。台風の影響で1日遅れでの出発となりましたが、予定していた訪問先にすべて行くことができました。10月14日~18日までの活動を報告します。(19日~20日は移動のみだったので割愛します。)

10月14日 成田発 ボイシー着

 ボイシーへは直行便がないのでシアトル・タコマ空港で乗換。乗換便を待つ間に飲み物を購入(写真左)。ボイシー初日の夕食はショッピングモールへ(写真右)。夕食後はホテルに戻り、明日訪問するセンテニアル高校でのプレゼンテーションの練習をしました。

海外1 海外2
 

【生徒の日誌より】

夕方にホテルに到着。少し休んでからBoise Towne Squareというショッピングモールへ行った。アイスクリームを購入したとき、店員の方が私たちにも分かるように易しい英語で説明して下さり、優しさを感じた。夕食をとったレストランでCodyに偶然会って、驚いた。※Codyは、15日に訪問するセンテニアル高校でホストをしてくれる生徒の一人です。センテニアル高校の生徒とはボイシー訪問前からやり取りをしていました。

 10月15日 センテニアル高校訪問

センテニアル高校では、日本語クラスに参加後、ホストの生徒がとっている授業を受けました。その後、図書室に集まり、多くの生徒の前で小田原高校での高校生活についてプレゼンテーションを行いました(写真左)。放課後は、校舎内のオープンスペースで歓迎会をしてくれました。生徒がたくさんの食べ物を持ち寄ってくれました(写真右)。

海外3 海外4

 

【生徒の日誌より】

今日はCentennial High Schoolを訪問した。

1.授業

毎時間移動教室というのが新鮮だった。自分の好きな席に座り、ガムを食べながら授業を聞いたり、授業中に水分補給するために教室を出たりと、かなり自由だった。先生方や生徒の皆さんもとても私たちに対して寛容的で、積極的に声をかけてくれて嬉しかったし、外国人(日本人)がいることを良い意味で気にしすぎないのもとても素敵だと思った。そして何よりみんな親切で優しいし、Codyは謙虚な人だった。年齢は関係なくみんな仲が良さそうだった。 

2.プレゼンテーション

たどたどしい英語でのプレゼンだったが、熱心に皆さん聴いてくれた。多くの質問をしてくれたり、こちらの質問にもたくさん答えてくれている様子から、日本にとても興味があることが感じられた。生徒の皆さんのプレゼンも、日本語が上手ですごいと思った。

 

3.パーティー

引き続き、積極的に私たちに話しかけてくれた。お菓子等を食べた後に皆さんがやっていたジェンガを見ていたが、大人数で和気あいあいと楽しんでいて、日本人の盛り上がり方とは違うなと感じた。自分自身はただジェンガ見ていただけなのに、見るだけでもとても楽しかった。とにかく、良い意味でのカルチャーショックが大きかった。街中でも私たちに話しかけてくれる人が何人かいて、本当にアメリカの皆さんはフレンドリーだと思う。

10月16日 ボイシー州立大学(BSU)訪問

ボイシー州立大学に到着後すぐに記念撮影(写真左)。午前中はキャンパスツアーをし、その後、大学生たちからインタビューを受けました。その後、物理学部の実験室見学を行いました。細胞分裂を見ることができる機械を見せてもらったり、新しい半導体の開発について説明してもらったりしました。ただ、英語がだいぶ難しく、理解するのが大変でした。また、天文学の先生が望遠鏡で太陽を見せてくれました。午後は日本語クラス(3クラス)に参加し、プレゼンテーションとグループディスカッションを行いました(写真右)。学生たちがプレゼントを用意してくれていて、みんなでプレゼント交換もしました。

海外5

海外6

 

10月17日 ワスマス人権教育センター訪問および市内見学

午前中は、ワスマス人権教育センターで人権に関するワークショップを受講しました(写真左)。人権教育センターのすぐ近くには「アンネ・フランク記念公園」があり、ここでも人権について学ぶことができます。午後は、市内見学で州議事堂などを見学しました(写真右)。

海外7

海外8

 

10月18日 ボラー高校訪問

最終日はボラー高校を訪問。日本語クラスでディスカッションやプレゼンテーションを行いました(写真左)。また、移民や難民の生徒のクラスにも参加し交流を図りました。ボラー高校は敷地がとても広く、いろいろ屋外スポーツ施設がありました。写真はフットボール場の前(写真右)。

海外9

海外10

 

【生徒の日誌より】

今日は5時半に起きて6時に朝食を食べました。ボラー高校に訪れた際には、日本語担当の先生と校長先生が温かく迎え入れて下さり、私達の制服を褒めて下さいました。その後教室に移動し、5時間目と6時間目に参加したい授業のホスト生徒を選びました。1~2時間目は日本語のクラスに参加し、グループに分かれて話をしました。1時間目の私が参加したグループでは、アメリカ風のハイタッチを教えてもらいました。2時間目では、ジャック・オ・ランタン作りを図書館で見ました。実際にジャック・オ・ランタンを作っているのは初めて見ましたが、その事以上に図書室の構造に驚きました。天井が高くてとても開放感があり、日本の図書室と違いました。3,4時間目はプレゼンテーションをし、その後またグループに分かれて話をしました。また、ボラー高校のシンボルであるライオンが描かれたTシャツをいただきました。学校のシンボルであるライオンは様々な所に描かれていました。その後、カフェテリアに行き昼食を受け取りました。昼食は教室で食べましたが、カフェテリアも規模が大きく、高校とは思えないほどでした。昼食を終えると、ホストの生徒に会いました。私は化学とIntro Engineering の授業に参加させていただきました。化学では紙を切って貼り付ける作業をするだけだったので、近くにいた生徒さん達と沢山話をすることが出来ました。教室にはイグアナもいて、生徒さんが私の席まで持って来てくれたので触ることが出来ました。化学の授業が終わり、次の教室へ向かいました。室内を通って行くのかと思ったら中庭のような所を通って行ったので少し新鮮な感じがしました。今日も沢山の人と話をすることが出来て良かったです。

生徒の感想

今回の海外研修に参加した生徒のうち数名の生徒の感想を紹介します。

1年次生

 センテニアル高校、BSU、ボラー高校では、バディーの方と英語で授業を受けたり、プレゼンテーションをしたり、会話をしたりと、一日中英語の初体験でした。聞き取れないことも多く、自分の言いたいことも伝わっているのか分からなかったけれども、写真を見せたりして会話が盛り上がったときには笑いが起こり、そのときに自分の想いが通じることがとても楽しく感じられました。ワスマス人権教育センターでは英語の説明は半分以上聞き取れないことだらけでしたが、人権を大切にしおうとすることはたくさんの国で行われているのだなとさらに関心を持ちました。アメリカへ行って大変だったことは「言葉」だけではありませんでした。「食」は量が多く、文化の違いというものを感じることができました。特に驚いたことは、向こうにある日本食でした。私たちは夕食に日本食レストランに行きましたが、私の知っている日本食とは異なりました。私はそのとき初めて日本にある日本食を食べてほしいと感じました。日本食を向こうで食べたことは自分にとってよい経験になりました。海外研修中に一番驚いたのは、自分たちの行動の変化です。1日目と最終日の夕食は同じレストランへ行きました。その注文のときに、最終日の方が断然自分たちから率先してできたのです。また、最終日では友達が頼んだものと実際に来たものが少し違い、店員さんに違うのでは、と声をかけることができました。もしも初日にそんなことが起きても「しょうがない」と済ませて言い出すこともしなかっただろうと思い、自分たちが変わったのだなと後で驚きました。また、私は「海外は怖い」と勝手ながらそんなイメージがありました。私たちがショッピングモールで物を置き忘れたときは、私は海外だから戻ってこないのではと思っていました。しかし、お店の人に聞くと預かっていてくださり、とても親切に対応してくださいました。私は勝手にイメージしていたことにとても反省しました。そしてメディアなどの情報だけでなく、自分で実際に体験することの大切も改めて分かりました。実際に研修に行かないとできない数多くの体験ができて本当によかったです。

2年次生

今回の海外研修を通して様々なことを経験し、学びました。特に印象的だったことは、現地にいらっしゃった方々がとても友好的であったということです。学校の生徒に限らず、店員さんや通りすがりの人も親しげに話しかけてくださいました。現地の高校では授業に参加した際、授業の受け方が受動的ではなく主体的で積極的であるなと感じました。疑問に思ったことを後回しにせずにその場で質問したり、自分の考えをきちんと述べている姿を見て、見習わなくてはならないなと思いました。また、このことは前に述べた「友好的であること」と関係があるのではと考えました。お互いに積極的にコミュニケーションをとること、そしてそのような雰囲気が自分の考えを述べやすい環境を作り出しているのかなと思いました。約1週間の研修でしたが、たくさんの方々と会話をし、互いの文化を共有することができました。日本にいるときも今回の研修で学んだことを活かし、積極性を大切にしようと思います。そして外国の方と話したり、再び外国に行く機会を得たら、今回よりもさらに深い内容を話せるように、日々の学習をがんばろうと思います。

2年次生

今回の海外研修を通して成長できたこと、得られたものは数多くありますが、その中でも特に向上したのはコミュニケーション能力です。英語、つまり、非母国語での生活はとても不安でしたが、相手の話にいつも以上にしっかりと耳を傾け、理解しようと心がけて研修中過ごしたところ、次第に相手が何を伝えたいのか分かるようになりました。英語を聞き取るためにはリスニング力や語彙も必要ですが、それ以上に、理解しようとする姿勢そのものが大切だということだと思います。相手が伝えたいことを理解する力だけでなく、自分が伝えたいことを言葉にする力も伸びたと感じています。研修の前半では聞き取ることに必死でしたが、段々と聞き取れるようになるにつれて、英語での会話を楽しめるようになり、相手の質問に答えるだけでなく、自分から話題を振れるようになりました。研修前の私は英語での会話を恐れていました。しかし、研修の後半の私は恐れることなく、自分から話しかけ、会話を楽しめるようになっていました。これは、私にとって非常に大きな成長です。一生忘れられない経験になりました。最後に、家族、先生方、そして、9人の仲間達に感謝したいです。

2年次生

今回の研修旅行で個人の旅行では経験できないような貴重な経験を数多くさせてもらいました。センテニアル高校では事前に情報を交換していたhost studentが待っていてくれて、到着すると笑顔で迎えてくれました。最初は不安でいっぱいでしたが、優しい言葉をたくさんかけてくれたので緊張がほぐれて徐々に会話がはずみ、2人で一日一緒に過ごした最後にはとても親しくなって、たった1日の出会いだったけれど今でも交流が続いています。一日一緒にいる中で授業に出席したり、お昼を一緒に食べたりしましたが、すべてが新鮮でした。歓迎パーティも開いてくれて、こんなにすばらしい経験ができたのは研修旅行として行ったからだと思っています。そして米国では驚くことがたくさんありました。まず、米国の食べ物や飲み物のサイズがとても大きくて、一人では食べきることも飲みきることもできない状況でした。日本よりも大きいことは知っていましたが想像以上で驚きました。ほかにも、出会った人たちが思っていたよりもフレンドリーで親切でした。席を譲ってくれたり、店員さんが声をかけてくれたり、とてもうれしかったことを覚えています。また、米国の高校の授業が日本よりも進んでいることに驚きました。授業によっては生徒全員がそれぞれのスマホを使って授業に参加したり、他校の生徒が映像で参加したりするなどITを駆使した多様な授業を行っていました。このほかにも日本とは全く違うところが数多くあり、日々の新しい発見が楽しかったです。小田原高校の研修に参加して米国の高校生の日常をほんの少しでも知ることができたことや米国を実際に見て感じられたことは本当に楽しく有意義な時間になりました。

2年次生

たった1週間、されど1週間、あっという間だったけれど、とても濃い実りある海外研修でした。1週間だけだからそこまで英語力も上がらないだろうと思っていましたが、実際はそうではなく、自分でもわかるくらい英語力、特にリスニング力が向上しました。現地の高校の生徒さんと話す機会が多くあり、大学生との交流の時間もありました。3校中1校目ではだいぶ緊張していて、それが相手にも伝わったのか、向こうからたくさん質問をしてくれました。一つひとつに答えていくうちに、自分からも答えと一緒に質問をすることができ、相手の話し方が速かったり、少し長い質問であっても聞き取ることができました。1日それを繰り返していると、自然と「聞こう」という姿勢になりました。ただ、ネイティブの人と同じレベルで返答することができなかったことがとても悔しかったです。今回は単語をいくつか並べたり、習った構文をフル活用して対応しましたが、同じことしか言えなかったり、簡単な文で自分の言いたいことの真意が伝えられなくて後悔しています。しかし、これから話す力をもっと伸ばすためにどのような勉強をするべきなのか、現地ネイティブの人に聞くことができたことは、大きな収穫でした。帰国してから実践することもできています。今回海外研修に参加することができたのは、私にとってとても大きな経験になりました。聞き取れなくても「聞こう」という姿勢を持つことで、相手も分かりやすいように話してくれたり、ゆっくり話してくれたりしましたし、こちらのつたない英語も「伝えよう」という努力をくみ取ってくれました。今回の研修で学んだこの姿勢を日本での学校生活でも常に意識し、勉強はもちろん、人との交流にももっと積極的になって行こうと思いました。高いお金を研修のために払い、参加させてくれた両親に感謝です。

2年次生

今回の海外研修はとても良い経験になったと思います。参加できて本当に良かったです。あのときもっとこう行動すればよかったとか、あのときの言動はよくなかったとか、後悔や失敗もあったけれど、少しでも成長はできたかなと思います。また、日本とアメリカの文化や生活の違い、日本人とアメリカ人の違い、街の雰囲気の違いなど多くのことを学ぶことができました。現地の高校生や大学生と交流したり、実際に現地の高校生と同じ授業を受けたりすることは、今回の研修旅行に参加できていなかったらきっと一生できなかったことかなととても感じました。センテニアル高校、ボイシー州立大学、ボラー高校でのことは印象深く頭に残っています。センテニアル高校ではホストしてくれた子だけではなく、たくさんの生徒さんと交流することができました。自分より年下の子も廊下や教室ですれ違っただけの子も挨拶をしてくれたり話しかけてくれたり、とてもフレンドリーで優しいなと感じました。授業も先生が指してからではなく、みんなが自分から発言して参加していたり、それぞれの自由な考えをそのまま授業で発していったり、雰囲気いいなと感じました。盛大なパーティーを開いてくれたり、生徒の人数だったり、カフェテリアの広さだったり、いろいろなものの規模の大きさに驚きました。大学での午前中のツアーは説明を聞くのが正直大変でした。しかし、世界に3台しかない機械があったり、太陽を見れたり楽しむことができました。日本語クラスでのプレゼンテーションとディスカッション、質問タイムではいろいろなことを知れたし伝えられたし貴重な時間だったなと思います。また、このころから少しリラックスして話せるようになりうれしくなりました。ボラー高校ではアメリカの生徒さんはもちろん難民の方たちとも交流ができ貴重な経験だったなと思います。最終日ということもあり、この日が1番話すことができた気がします。英語を聞く力、話す力、自分から話す力が少しはついたのかなと思えてうれしかったです。それでもまだまだコミュニケーションをスムーズにとることは難しく、できなかったことがたくさんあったのでもっと英語を勉強したくさん話せるようになりたいです。