更新日:2023年10月4日
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副校長の多田です。
終業式でも体育館の壇上でお話ししましたが、(私にとって)驚くほどあっという間に前期が終了、秋休みも終わり。いよいよ後期の始まりです。
秋の深まりで過ごしやすくなり、生徒のみなさんにとっては勉強や運動に取り組みやすい季節です。そうそう、先ずは10月20日からの向陽祭(文化の部)に向けて、準備を楽しんでくださいね。文化祭は高校生にとって、大きな思い出のひとつになることに間違いありませんから。
夏休み前にみなさんの教室にお邪魔して、先生方の授業を見せていただきました。
先生方の工夫を凝らした授業を見ながら、私は心の中で
「黒板のあの問題が解けない・・・」
「プリントのここには何が入るんだっけ」
「今の問題、先生から指名されたらどうしよう・・・」
など一人考えながら、時々勝手に焦っておりました。
それにしても、生徒のみなさんが頑張っている教室はいいものですね。人生の中で、高校で学ぶ時間は本当に貴重です。大切にしてほしいです。実験あり、制作あり、群読あり、調べ学習あり、モニターの映像やタブレット、スマートフォンのデータを活用し、一生懸命に取り組んでいるみなさんを見ながら、ニコニコしてしまう私でした。
とある日の体育の授業では、見学の課題に取り組んでいる生徒さんとお話ができました。アメリカの作家、ルース・ガネットの『エルマーのぼうけん』シリーズが大好きだとのこと。わぁ!私も子どものころ、繰り返し読みましたよ。体育の課題の邪魔にならないよう私のおすすめ本なども話題にしたりし、楽しい時間でした。この夏は東京で「エルマーのぼうけん」展があったようですが、あの生徒さん、観に行ったかなぁ?
大きなスクリーンの前で1時間半から長くて2時間半、真っ暗になった空間に身を置いて映像作品に浸るのは、私にとって至福の時間です。映画館も、厚木に1つ、海老名には2つ、座間にも1つありますね。横浜や川崎に出れば、シネコンではかからない作品も観ることができますし、都内に出るとピンポイントで珍しいものがかかっていたりします。もっともここ数年は、忙しくて遠出はなかなか・・・ですが。
自由になるお金が少なかった若いころは「ぜいたく品」だった映画・・・。今は大人なので、見たいものは時間さえあれば見に行けます。プチ贅沢ですが、大人っていいな、と思うのはこんな時です。
最近観た映画2本には、とっても怖い思いをしました。
9月に入って観た「福田村事件」と「キリング・オブ・ケネス・チェンバレン」。人がどんな風に、相手を悪だと決めつける考えを加速させて行くのか、そしてなぜ、自分のむごい言動を取り返しのつかなくなるまで止めることができないのか、見事に描いていました。怖い映画は、終わった時に何とも言えない気持ちになるので、元気な時に観に行くようにしています。でも、この「怖さ」がまた良いのが、映画の不思議なところです。
もちろん、元気をたっぷりもらう映画もたくさん。インド映画の「RRR」は、何回も観てしまいました。
自分のいるこの世界から、容赦なくさらって行ってくれるのが映画作品ですが、私が本や美術作品を好きなのも、その感覚が大好きだからなのかもしれません。
そしてもう1本。
そのタイトルもステキな「夢みる校長先生子どもファーストな公立学校の作り方」は、各地でユニークな取り組みをしている校長先生たちを取り上げたドキュメンタリー作品です。6つの自由な公立学校が登場します。子どもたち、生徒たちが本当に生き生きとしていて、それだけで嬉しくなったのですが、ある校長先生のセリフに思わず吹き出してしまいました。
「校長が不機嫌なのは犯罪です。」
「不機嫌な校長はダメですよ。」
そう、確かに言えてます!
私たちの学校の校長先生は、いつだって上機嫌ですからね。
8月の終わり、授業の開始あたりから、卒業を目指している生徒のみなさんの進路活動が本格化します。私の頑張りの見せどころは、学校から大切な書類を間違いなく出すことと、先生方の業務のサポートをすることです。
職員室の前には、一生懸命自分の進路に取り組んでいる生徒がたくさん。先生方も、飛び回るように仕事をしています。私は職員室のドアを出入りするたびに、提出する書類を書いたり面接の練習をしたりするみなさんに、エールを送る毎日です。
そんな中、私にも面接指導のお声がかかりました。
担任の先生から頼まれたり、生徒さん本人から頼まれたりしてお相手を務めましたが、これがまたとっても楽しい時間でした。みなさんの授業を持たない私にとって、まとまった時間お話しできる貴重なチャンス。しかも、合格や内定の報告に来てくれた時の嬉しさと言ったら。
ちなみに向陽館の職員室では、合格や内定の知らせを、先生方で一斉に大きな拍手と歓声で受け取ります。頑張っているみなさん、何度でもチャレンジして、切り拓いていってくださいね。
いつだって応援しています。
今日はここまでです(了)