令和6年度活動の記録(カレッジニュース)
開講式
第1回かながわ教育学講座「子どもに身に付けさせたい力」
令和6年8月4日(日曜日)に第1回かながわ教育学講座を行いました。神奈川県立総合教育センター倉田所長(カレッジ長)の講話後には、各グループに分かれて「子どもに身に付けさせたい力」をテーマに協議を行いました。
【受講者の振り返りより】
- 特に印象に残った学びは「心理的安全性」の大切さです。児童が学校でさまざまな力を付けるためには、「学びやすさ、関わりやすさ、挑戦しやすさ」といった「心のハードルのない環境」をつくる必要があります。
- 子どもだけが学ぶわけではなく、大人(教員)も学び続けなければならないということを再認識しました。さまざまな意見や考えが集まり、子どもに必要な学びを考えるきっかけになりました。
第2回かながわ教育学講座「神奈川県の求める教職員像」
令和6年8月25日(日曜日)に第2回かながわ教育学講座を行いました。神奈川県立総合教育センター蘇武教育事業部長より「かながわ教育ビジョン」の概要や「神奈川県の求める教職員像」についての講義の後、「目指すべき教員像」をテーマにグループ活動を行いました。
【受講者の振り返りより】
- 自分が教師を目指すにあたり、常に「今できることは何か」を考えて、しっかりと実行していきたいと思いました。実行したらその反省を生かして、また新たな自分にできることを実行していくといったサイクルを作ることによって、自分の中に学び続ける姿勢が身に付いていくと思いました。
- 子どものと関わりの中で教員の考えや意図というのはすぐに伝わるものではないですが、子どもたちは大人の何を見ているかわかりません。だからこそ、言葉や行動の一つひとつに信念と責任を持ちたいと思いました。数年後、数十年後に子どもたちが振り返ったとき、今の自分の姿から何かを与えられるような教師を目指したいと思いました。
第3回かながわ教育学講座「コミュニケーション能力の育成」
令和6年9月1日(日曜日)に第3回かながわ教育学講座を行いました。講師に株式会社コアネット教育総合研究所 熱海 康太 氏をお招きし、「コミュニケーション能力の育成」について御講義いただきました。その後は、「子どもたちから信頼される教員」をテーマにグループ活動を行いました。
【受講者の振り返りより】
- 一番心に残っているのは、コミュニケーションにおいても指導においても相手の考えを引き出し、合意形成や自己決定を引き出し支えることが大切であるという点である。子どもと接する時、どうしても自分目線で話をしがちになってしまうが、子どもには子どもの価値観や考えがあり、それを諭すのではなく、自ら結論へ導いていくことが大切であることを再認識した。
- ティーチングとコーチングの違いを理解することで学級経営や授業にもメリハリがついて、目的意識のある学校生活を送れるのではないかと思いました。「答えは全て子どもの中にある」という言葉を頭に入れてコミュニケーションをとることを心掛けたいです。
第4回かながわ教育学講座「社会人としての自覚と責任、信頼関係の構築」
令和6年9月15日(日曜日)に第4回かながわ教育学講座を行いました。神奈川県立総合教育センター井上教育指導員、梶原教育指導専門員より「社会人としての自覚と責任、信頼関係の構築」についての講義の後、「信頼される教員」に必要とされることについて、マンダラートを活用して思考を発展させ、今後するべきことについて考えるグループ活動を行いました。
【受講者の振り返りより】
- 今まで「どのような教員になりたいか」と聞かれた際に、「信頼された教員になりたい」と答えていたが、ただ思っていただけで、どうすればよいかを考えていなかった。しかし、今日のマンダラートで自分がどのような「信頼される教員」になりたいのか、どのように行動すればよいのか、明確になったような気がしたので、少しずつ取り組んでいきたい。
- グループワークで行ったマンダラートは自分を見直すいいきっかけになりました。今までの講義で重要なことをたくさん話されていたのに、自分の中に取り込むことができていないと気が付きました。今からでも過去の資料を見返して自分の中に取り込んでから次の講義に臨むべきだと強く思いました。聞いて納得しているだけではだめだと今更ながら気が付きました。
第5回かながわ教育学講座「いま求められる授業」
令和6年9月29日(日曜日)に第5回かながわ教育学講座を行いました。小学校、中学校・高等学校、特別支援学校の校種に分かれ、指導主事による「いま求められる授業」についての講義の後、グループ活動をとおして「いま求められる授業」について理解を深めました。
【受講者の振り返りより】
- 「主体的な学び」とは何かについてよくわかっておらず、ずっと疑問に思っていたので、今回の講義で詳しく説明してくださって有り難かった。やはり生徒自身が目標を知ること、活動の意義を把握することはとても重要なのだと改めて知ることができた。また「対話的な学び」も同様に、ただグループワークをさせることだけではないことはわかっていたが、では具体的にどうすればいいのかわからず、もやもやしていたので大変勉強になった。教員側が一方的に話しすぎない、生徒自ら”気付ける”ような授業展開・構成を考えるために、必要な資料・要素探しが重要で、心に留めておこうと思った。
- 小学校はこれからの土台づくりで具体的な概念形成が多くされるタイミングであり、疑問や発見が多くある。そこで子どもの何気ない言葉や興味を聞き逃さず、それを学びの種として展開できるようにしていきたい。思ったことすべてが学びに関わりがあることを忘れずに丁寧に向き合いたい。
第6回かながわ教育学講座「授業づくりを学ぶ1」
令和6年10月13日(日曜日)に第6回かながわ教育学講座を実施しました。各校種、教科に分かれ、指導主事による模範授業、単元指導計画の作成についての講義を受講した後、グループや個人で実際に学習指導案を作成しました。
【受講者の振り返りより】
- 模擬授業はとても楽しく惹きつけられる内容で「上手な授業」とは、こういった授業なのだなと感心しました。授業づくりにおいて大切なこと、必要なポイントをここまで詳しく丁寧に学んだのが初めてだったため、とても良い学びをすることができました。今回得た知識をもとに自分らしく授業をつくれるように頑張ります。
- 改めて現行の指導案の組み立て方、そして授業の進め方は明確な正答や結論を出すことを目的にすることよりも、導き出していく過程が重要ということを感じることができた。授業者の知識よりも子どもたちの思考が繰り広げられる授業展開を考案していけるように心がけたい。
- 今まで自分が指導案を書く時には「子どもたちが夢中になってくれるか」に重点を置いて授業を構成していた。また目標の前に具体的なグループ活動を考えていた。しかし、それでは「その活動を通してどういった力を身に付けさせたいのか」という授業の本来の目的とは違っていることを今回の講義で学習した。この学びを生かして実際に授業の展開を考えていきたい。
第7回かながわ教育学講座「インクルーシブ教育」
令和6年10月27日(日曜日)に第7回かながわ教育学講座を実施しました。指導主事より「インクルーシブ教育」についての講義の後、事例を基に「子どもの困っていること」を考え、困っていることに対する「支援の手立て」についてグループで協議を行いました。
【受講者の振り返りより】
- 困っている誰かについて支援するのではなく、その子も含めた全体への支援が重要だということを改めて実感した。「特別視」ではなく、「包括的」を意識したい。グループ活動では、「スモールステップ」という言葉が一番印象に残った。小さい目標を少しずつ用意し、それに対する達成感を感じさせることが苦手意識を取り払うためには必要になると考えた。抽象的な指示ではなく、やることが明確な「具体的な指示」を心がけていきたい。
- 教員がわかりやすいと思っている教え方が、必ずしもどの生徒にもわかりやすいものではないという言葉が印象的であった。主体は生徒であり、その生徒一人ひとりに特性があるため、視覚的に説明することがわかりやすかったり、聴覚的に整理しながら説明を聞いた方がわかりやすかったりすることがある。教育的ニーズは、生徒の中にあることを大前提として、学習指導においても、生徒指導においても指導を工夫する力を追求していきたい。
第8回かながわ教育学講座「児童・生徒指導」
令和6年11月10日(日曜日)に第8回かながわ教育学講座を実施しました。神奈川県立総合教育センター加藤教育指導員からの講義を受けた後には、各グループで「いじめ」についてロールプレイを行いながら、いじめを未然に防ぐ方法について考えました。
【受講者の振り返りより】
- 「いじめがある」という意識をもって行動していくことが大切であると感じた。いじめがあるかもしれないという視点で児童とかかわることで、児童の小さな変化に気付くことができ、SOSを見逃さず早期発見できると考える。また、いじめをなくすために、特別な活動をするのではなく、日常生活の中で、児童と教師、児童と児童の関係づくりをして、安心感や思いやりのある学校をつくっていきたい。
- どうしても問題を起こした人をどうにかしようと思ってしまうが、それよりも前の段階で発達支持的生徒指導をどのように行うかが大切であることがわかった。また、現状ではいじめの発見のきっかけは、本人や保護者からの訴えが多く、どのような話でもしっかり聞いてくれると思われる教員になることが求められると学んだ。そのため、日頃の友人や周りの人とのコミュニケーションから人の話を遮らずに傾聴することを心掛けたい。
第9回かながわ教育学講座「授業づくりを学ぶ2」「道徳教育」
令和6年11月24日(日曜日)に第9回かながわ教育学講座を行いました。午前中は「授業づくりを学ぶ2」として受講者一人ひとりが模擬授業を行いました。午後は野口教育指導員による「道徳教育」の講義を受講した後、ウェビングの手法を用いながら、道徳教育と教育活動の関連についてグループで協議を行いました。
【午前】
【受講者の振り返りより】
- 本日特に印象的だったのは、良い沈黙と悪い沈黙についてです。良い沈黙は生徒が考えている時間であるのに対して、悪い沈黙は生徒が何をすればいいのかわからないものであると学びました。模擬授業の中で、教員が話す時間、生徒が考えを共有し話し合う時間のバランスを考え、ワクワクする授業をしたいと思いました。また、板書ももっと練習しようと思いました。
- 模擬授業後の評価や協議を通して、良かったところは継続・向上に努め、改善に向けた具体的な方策を考えることを心掛けたい。中でも二つの改善点に向けて力を入れていきたい。一つめは「発問」である。児童・生徒の意見に対して「なぜそう考えたのか」等、さらに発問し、思考力の向上を図りたい。二つめは「明確な指示」である。児童・生徒が学習活動の中で余計な迷いや不安を感じないよう細かくわかりやすい支持・助言を考えることを心掛けたい。
【午後】
【受講者の振り返りより】
- 道徳科と道徳教育の違いを学び、学校全体で行う活動の中に道徳の考えを見出すことができた。学校行事やクラス活動、授業などからも道徳的思考がみられた。私は高等学校を目指しているため、「道徳科」の授業をすることはないが、国語科の中でその要素を入れていきたい。文学作品などから人物の心情を読み取ったり、自由に考えて感じ取ったり、差別・戦争・死などを通して生命について考えたりなど、さまざまな応用方法があると思った。教科化したことを踏まえ、道徳の大切さをもう一度考え直したい。
- 道徳の題材について、一人ひとり考え方が違うことから、発問の仕方を注意しなければならないことを学んだ。また「自分だったらどうする?」等の質問に対して、子どもたちが多様な考え方を表現できる心理的安全性のある環境づくりが大切であると考えた。どんな教育活動も道徳教育としてつながりがあることが、グループ協議をとおして分かったので、一つ一つの活動を大切にしていきたいと思った。
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