更新日:2021年11月1日
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2021年10月27日(水)放課後、本校生物室にて、「メダカの講座」がリモートで行われました。基礎生物学研究所成瀬清特任教授の「メダカはどこから来たのか」と北海道大学 横井佐織助教による「メスの目移りを防ぐオスメダカ」です。生物基礎を学んでいる1年生を中心に、23人の生徒が参加しました。
成瀬先生の話:メダカは、グッピーなどに近いカダヤシ目の魚であると考えられていたが、ミトコンドリアDNAの解析により、サンマなどを含むダツ目の魚であることがわかった。サンマとインドに分布するセトナイメダカは7400万年前に系統が分かれ,その場所はインド亜大陸であると推測できる。
横井先生の話:多くの動物では、ライバルのオスがメスに接近するのを邪魔し交尾を妨害する「配偶者防衛行動」が観察される。この行動は、多くのエネルギーを消費するため、交尾を行わない時間には観察されない。メダカは、交尾をしない時間帯でも「配偶者防衛行動」を行う。メダカのメスは一緒にいた雄を覚え顔見知りのオスと交尾しやすいことがわかった。配偶者防衛行動には、メスにライバルのオスを覚えさせないというもう一つの目的があることを発見した。
多くの質問が出ました。その一部を載せます。
質問:メダカとサンマの系統が7400万年前に分かれたことがどうしてわかるのですか?
回答:メダカとサンマのミトコンドリアDNAの塩基配列の違いから推定できます。違いが多ければ分かれてからの時間が長いのです。
質問:メダカのメスはオスのどこを見て覚えているのですか?
回答:顔を見ていることがわかっています。顔を見せないようにすると覚えません。
質問:どのぐらいの時間覚えていられるのですか?
回答:時間ははっきりわかりませんが、記憶は上書きされるようです。最後に見た雄を覚えています。
最後に各班でいろいろな実験の動画を見て討論を行いました。