平塚ろう学校 > 通級指導
更新日:2023年10月4日
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平塚ろう学校では、通常の学級で学ぶ難聴の小学生・中学生を対象とした通級指導教室を開設し、「通級による指導」を行っています。
小・中学校の通常の学級に在籍する心身に軽度の障害のある児童・生徒に対して各教科等の指導については通常の学級で行いつつ、心身の障害に応じた特別の指導を特別の指導の場(通級指導教室)で行う教育の形態です。
聴覚障害によりきこえやことばに関する指導や支援が必要で、通級によって指導効果が期待できる県内の小・中学校の通常学級に在籍する児童・生徒です。
保護者および在籍校との連携を深めながら、聴能指導、言語指導、発音指導、コミュニケーション指導、適応指導や教科の内容の補充指導などを一人ひとりの子どもの実態とニーズに応じて行います。
1 聴能指導 | 聴力測定、補聴機器の点検、補聴器のフィッティング、聴覚学習など |
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2 言語指導 | ことばの学習(語彙、文法、読解、作文)、発音・発語指導、コミュニケーション指導など |
3 適応指導 | 対人関係、カウンセリング、障害認識、情報保障など |
4 教科の補充 | 教科学習に係ることばの学習、特性に合った学習方法など |
5 集団活動 | 集団学習、サマーコミュニケーションスクール、文化祭展示など |
1 保護者との連携 | 面談等による情報交換、障害認識や学習、進路等の相談、教育・医療・福祉関係の情報提供 |
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2 在籍校との連携 | 年度初めの在籍校訪問(参観、ケース会)、学校生活や進路に関する情報交換、職員研修や難聴理解授業等 |
3 その他 |
地域の難聴学級や通級指導教室、補聴器業者、病院、福祉施設等との引継ぎや情報交換、学習会等の情報提供 |
個別指導やグループ指導があります。また通級児童・生徒全員による集団学習も行います。一人ひとりのニーズに合わせて指導をします。
お子さんが本校に通級して指導を受ける形態。学校の授業時間を抜けてきたり、放課後を利用したりして行います。基本の形です。
通級指導担当教員がお子さんの在籍校等で指導を行う形態。家が遠くて通うことができない等の理由がある場合に、在籍校に本校教員が出向いて指導します。
通級指導担当教員が、拠点校で指導を行う形態。近隣の学校の児童・生徒が拠点校に通います。※該当するケースがないため、平成24年以降実施していません。
指導回数は週に1~2回を基本とします。指導時間は1回につき、小学生は1~2単位時間(45分~90分)、中学生は1~2単位時間(50分~100分)です。指導回数・時間は本人や保護者、在籍校の担任と相談して決めます。
また、難聴児童・生徒の交流の場として、月に1回程度、集団学習を行います。
通級による指導を希望される場合は、まず担任の先生にその旨をお話し下さい。教育委員会で通級による指導が適切であると判断されれば指導を受けることができます。学年途中でも指導を開始することができます。通級の見学や説明は随時、対応いたします。
地域の小・中学校で学ぶ難聴児は、圧倒的多数の聞こえる人の中で生活しています。毎日楽しく過ごしているようでも疎外感や孤立感を抱くこともあると思います。また、情報交換をしたり、悩みを話し合ったりできる難聴の友達やモデルとなる先輩がいないことで、聞こえや補聴器等についてあまり関心がなかったり、聞こえにくい自分をなかなか受け入れられなかったりするケースも見られます。
通級指導教室では、難聴の友達や先輩と交流する機会を作ること、自分の聞こえ方や補聴器等に関心を持ち、聞こえにくさに向き合う時間を重ねていくこと、そして何より、普段なかなか話せない思いを、存分に話せる場であることを、大切にしています。限られた回数、時間ではありますが、子ども達が自分を知り、相手を知って成長していくために、出来る限りの支援をしていきたいと思います。