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更新日:2023年9月28日

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ライフスキル教育

ライフスキル教育の取り組み

「ライフスキル」とは

日々生活を送る中で、自分の考えをしっかりもち、良好な人間関係をつくり、善し悪しを正しく判断し、自分の気持ちや考えをうまく表現していく力のことです。この力は、学習や経験により身につけることができます。

なぜ、ライフスキルなのか

本来、ライフスキルは生活の知恵やコツとして、親から子どもへ、年上の者から年下の者へ、友達同士の交わりの中で体験的及び経験的に身につくものです。しかし、少子化や近隣関係の希薄化、ゲームの普及に伴う集団遊びの減少などから、力を身につける機会が極めて少なくなってきている状態です。

そこで、学校・家庭・地域がそれぞれの教育力を高めるためにも、意識的に計画的に学習する機会を提供し、一体となってライフスキル形成への取り組みをしていく必要があります。

本校での取り組み

社会生活上のマナーを身につけ、他者を尊重し、良好な人間関係を築くことをとおして、自己肯定感を土台とする「育てたい3つの力(たくましく生きる力・思いやる力・社会とかかわる力)」をもって、卒業後、社会をたくましく生き抜くことができるよう、総合的な学習の時間等において、計画的にライフスキル教育に取り組んでいきます。

Q&A

自己肯定感って何?

自分を大切にするということです。自分自身を大切にしたり、好きだと言えるようになったりすると、自分以外の人も大切にすることができます。その時、自己肯定感が高くなったといえます。

どうすれば自己肯定感が高くなるの?

一般的に見て当たり前のことであっても、それを日々継続して積み重ねていくことで自己肯定感は高まります。例えば、挨拶ができるとか、落ちているゴミを拾ってゴミ箱に捨てることができるとか、ありがとうと言えるとか、まずは一日の中で自分はこういうことができたと振り返り、それによって小さな成功、達成感を積み重ねていくことです。

だけど、できなかったり、続かなかったりした場合はどうするの?

大丈夫!できなかったことは、明日できるためにどうすればよいか考えたり、強く意識して取り組むんだと自分に言い聞かせたりして、終わったことにクヨクヨせず、未来に心を向かわせることです。できなかった自分を責める必要は全くありません。

そして、続かなくても気にしない。また始めればいいことです。たとえ三日坊主でも、50回繰り返せば、150日やったことになります。

みんなの前で何かやったりするのは苦手だな

教職員が一人ひとりを認めて受け入れていきます。結果等を気にせず思い切って活動してください。相模向陽館高校は一人ひとりを温かくサポートする学校です。我々教職員と一緒にやっていきましょう。

どんなことをやるか教えてください。

自分自身を知ることから入り、自分以外の人を理解することで、考え方や意見の違いがあっても人それぞれだと思えるようになることです。そしてたくさんの気づきが生まれてきますので、その中で、コミュニケーションの取り方で人間関係がどうなるかや、今後さまざまな課題等に対応していくための最善の方法を考えていきます。

例えば、気づきというと、何気なくやることにも生き方、考え方のヒントが隠されている場合があります。「ナイン・ドット」という一種のパズル、クイズがあるのを知っていますか?時間があれば考えてみてください。

~ナイン・ドット~

ナイン・ドット次のように並んでいる、縦横3列計9個の点をすべて通過するように、4本の直線を一筆書きで引いてください。
自分が勝手につくった枠組みにとらわれて、可能性を閉じ込めていませんか?自分でできないと決めつけていませんか?」などといったことに気づくためのものです。

参考:世界保健機関(WHO)が定義づけたライフスキル10のスキル

日常生活で生じるさまざまな問題や要求に対して、建設的かつ効果的に対処するために必要な能力
自己認識 自分の長所や短所など自分のことを認識した上で、イメージをプラスに捉えることができるスキル
共感性 周りの人の意見、感情、立場、気持ちに対して「そのとおりだ」と感じとることができるスキル
意志決定 いくつかの方法の中から最善だと考えられるものを判断し、選択するスキル
問題解決 問題やその原因を見極め、何が起こったのかを正確に予測、推測、判断できるスキル
効果的コミュニケーション 人をコントロールしたり、人にコントロールされたりすることなく、人間関係を損なわずに上手にコミュニケーションができるスキル
対人関係 好ましいやり方で、人と人との良好な関係をつくったり、維持することができるスキル
創造的思考 問題解決したりするときにどのような方法があるか、また、問題がない場合でも豊かな発想ができるスキル
批判的思考 めまぐるしく入ってくる情報や経験を、客観的な方法で分析するスキル
情動への対処 自分や周りの人の不安や喜怒哀楽の感情を認識し、不安や苛立ちを振り払い、苦しい状況においても、落ち着いた対応ができるスキル
ストレスへの対処 ストレスを解消するための行動や、生活スタイルを変えたりすることでストレスのもとを少なくしたり、緊張したときにリラックスする方法を学び、探し出すスキル