横浜国際高等学校 > 第二外国語の紹介~アラビア語~

更新日:2021年10月11日

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特色

アラビア語

アラビア語ってどんなことば?

 

アラビア語は、中東や北アフリカを中心とした20か国以上の公用語となっている国際的な言語で、国連の6つの公用語の内の1つでもあります。地域ごとに異なる方言(アーンミーヤ・ラハジャ)がある一方で、本校で学ぶ標準語(フスハー)は、すべての地域で共通して用いられており、母語話者は2~3億人と言われています。昔から文法が明確に定められ守られている点も特徴的で、これを習得すれば、1,000年以上前の書物も、現代の書物も読むことができます。

 

アラビア語は、セム語族に属する言語です。つまり、日本語とも英語とも異なる点がたくさんあります。慣れるまでは、とっつきにくさを感じるかもしれません。しかし、28文字のアルファベットを覚えてしまえば、表音文字ですので、ひとまず音読できるようにはなります。アラビア語は流麗な音声も主な特徴の1つですので、慣れるまで頑張って読み練習を続ければ、その魅力を体感できるでしょう。また、発音や文法のルールには比較的例外が少ないため、学習すればするほど実力が付いていくことを実感しやすい言語であるとも言えます。

 

語彙数の豊かさは時に学習者を圧倒してしまいますが、これも、アラビア語が辿った歴史の壮大さを表しているものです。特に、アラブではイスラーム以前から既に、「ことば」を重んじ尊ぶ文化が、一般人にも広がっていました。当時の優れた詩は、時空を超えて現代人にも愛され、暗唱されています。このように、非常に奥が深い言語ですので、極めようとすれば際限がありません。そこで、本校では、基礎力の定着に力を入れています。これは、今後どのような発展的なアラビア語学習及び研究等を行うにしても、その支えとなるものです。

 

また、アラビア語母語話者以外でも、世界に16~20億人が暮らしていると言われるイスラーム教徒は、聖典『クルアーン(コーラン)』を毎日アラビア語で読誦しています。世界一のイスラーム教徒人口を抱える国はインドネシアであり、日本からもそう遠くはありません。彼らが大切にしている「アッサラーム・アライクム(あなたがたの上に平安がありますように)」というアラビア語の最も基本的な挨拶は、相手の平和や安寧を祈る、美しい表現です。この挨拶は、時代や国境を越えて、多様な人々が平和な関係構築を始めるための第一歩として、1,000年以上前から現在まで、機能し続けています。

 

他にも、アラビア語に特徴的な表現は、枚挙にいとまがありません。平和を願う表現や、目に見えない存在も視野に入れた表現の多さには、驚いてしまう人もいるかもしれません。毎回の授業で、これまで知らなかった世界の扉を開いて新たな視点を獲得していく体験は、アラビア語圏に限らず多様な文化を理解する姿勢を習得するための、良い勉強になります。3年間のアラビア語学習は、近い将来グローバル社会で活躍する横浜国際高等学校の生徒にとって、貴重な経験になることでしょう。

アラビア語の授業

アラビア語Ⅰ・Ⅱが週3時間、アラビア語Ⅲは週2時間です。アラビア語Ⅰ・Ⅱは、週2時間が日本人講師による文法解説と演習を中心とした指導で、基礎力を養います。週1時間はネイティブ講師による会話を中心とした指導で、実践力を養います。教科書を中心に進めますが、ミニゲームや作文の発表会など、お楽しみもあります。アラビア語Ⅲは、ネイティブ講師のみによる指導です。それまでに培った基礎力を活かして作文や会話練習を繰り返し、より実践的な学習を行います。また、言語文化研究という授業は、ネイティブ講師によるアラビア語圏の言語文化に焦点を当てた内容です。具体的には、中東の置かれた環境について宗教・政治と経済を含めて説明し生徒に研究をさせる、イスラーム教について、中立の立場から、メディアを通じて伝えられているイメージとは異なる話をする、といった内容で、アラブの映画、音楽、料理など、生きたアラブ文化に触れ、楽しみながら学べる機会が豊富に用意されています。

【使用する教材】

日本人アラビア語学習者のために開発された教科書をメインとしており、アラビア語Ⅰ・Ⅱ・Ⅲそれぞれのレベルに応じた教科書を厳選しています。その他、デジタル素材や、ネイティブ講師によるオリジナルプリントなども活用しています。

アラビア語テキスト

 

【授業の様子】

10人程度の少人数クラスになる場合が多いため質問もしやすく、和気あいあいとした雰囲気です。一方で、小テストや作文の際には、生徒全員が緊張感を持って真剣に取り組んでおり、メリハリがあります。休み時間にもアラビア語が飛び交うなど、楽しみながら学んでいます。

アラビア語授業風景授業風景

アラビア語選択クラスからのメッセージクラスからのメッセージ

(後列左から)
「よろしくお願いします。(お会いできてうれしいです。)」
「生徒は素晴らしいです。」
「横浜国際高校」
「ダマスカスはシリアにあります。」
「わたしたちの学校で待っています。」

(前列左から)
「わたしにはすてきな夢があります。」
「こんにちは。(みなさんに平和がありますように)」
「旅行からいろいろ学びました。」

姉妹校交流、各種派遣実績、コンテストの結果

姉妹校交流

2018年3月にモロッコの姉妹校(アブベイカーエシディク高校)を訪問した時の写真です。

アラビア語文化圏の人々と交流活動を行い、体験学習や家庭滞在等を通じて異文化理解を深めました。


2018モロッコ姉妹校交流1 2018モロッコ姉妹校交流2

 

生徒からのメッセージ

・思ったよりも親しみやすい言語で毎回の授業がとても楽しい。
・海外のニュース映像を見ていた時に出てきたアラビア語を読めたので嬉しかった。
・文字も文法も、すべて馴染みのないものなのでとても難しいが、その分、新しい世界に触れられて嬉しいし、やりがいがある。
・先生が分かるまで教えてくれるし、質問しやすいので、難しいけど頑張れる。
・アラビア語の挨拶や日常会話の中に神様への感謝などがたくさん含まれていて面白い。
・アラブ文化は日本であまり知られていないが、学んでみるととても興味深く、関心が高まった。
・大学でも学習を続けて、将来は通訳や翻訳など、アラビア語を使った専門的な仕事をしたい。

 

アラビア語メッセージ

(アラビア語を学ぶのはとても楽しいです。
横浜国際高等学校でいっしょにアラビア語を勉強しましょう!)

 

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