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更新日:2019年10月6日
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副校長 岡本克己
平塚盲学校には寄宿舎があります。本校の前身「私立中郡盲人学校」が、明治43年(1910年)に秋山博先生らによって金目村に開校した時から寄宿舎があり、各地から集まってきた生徒たちが学びながら生活していました。本校の100年以上の歴史とともに寄宿舎も同じ時を刻んできました。
本校の教員にも、本校の寄宿舎出身の先生たちがいます。理療科のM先生もその一人です。M先生に当時の様子を尋ねてみました。先生は小学部1年生で入学した時に、親元を離れて寄宿舎に入りました。まだ6歳の幼いM少年はお母さんと別れて暮らす寂しさに枕を涙で濡らす夜もありました。寮母さん(現在の寄宿舎指導員)にお願いしてお家うちに電話をかけさせてもらい、お母さんの声を聴いては勉強を頑張ったそうです。小学部生は高学年になっても夜9時就寝。その当時は点呼のブザーで廊下に立って、「11号総員2名!現在2名!異状ありません!」と舎監の先生に報告して就寝したそうです。まだ寝ないで友達と話をしていると、寮母さんが足音忍ばせていつの間にか来ていて、「まだ起きているの!」と怒られることもよくありました。先輩たちは9時を過ぎてもまだ起きていてよく、テレビ室で楽しそうにテレビを見たり、夜食に焼きそばを作って食べていたりして、おいしそうなにおいがとてもうらやましく、「早く夜食を食べられる身分になりたい」と思ったそうです。M少年は中学部まで寄宿舎生活をしながら、成績優秀な上級生と切磋琢磨しあって勉強し、高等部を卒業したのち理療科教員の資格を取って、母校に教員として赴任したのです。
この春に初めて寄宿舎のある学校に着任した私も、5月21日に初めて寄宿舎に泊まらせていただきました。今年度は中学部1年生から高等部専攻科3年生までの21名の舎生が生活しています。下校すると5時30分から夕食です。舎生の皆さんとお話をしながら食べると、またおいしさも格別です。夕食後は入浴。男子は4班に分かれて40分毎に舎監や寄宿舎指導員も一緒に数人ずつ入ります。思っていたよりゆったり入れるので一日の疲れも取れます。就寝までは勉強する人、談話する人、テレビを見る人と自由に時間を使えます。就寝時間後も勉強したい人は延灯願いを出すこともできます。さすがに夜食に焼きそばを焼いて食べている人はいないようです。朝は6時45分に起床し、ラジオ体操、朝会をした後に朝食です。調理員さんが朝早くから出勤して朝食を作ってくれるので、ご飯はホカホカです。寄宿舎から学校へ登校して今日も一日が始まりました。この寄宿舎での集団生活を通して規則正しい生活リズムや、自立する力を身につけていくのです.
8日(月) 寮祭
16日(火)~19日(金) 小短縮日課
18日(木) 給食・臨床終了
19日(金) 一学期終業式
23日(火) 地域センター公開研修会