更新日:2020年6月22日
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梅雨に入りました。第5回の時に紹介したアジサイは、右上の写真のように、赤みを帯びた色をつけました。他のアジサイの株からも、濃い緑色の葉に囲まれて、赤紫色、青紫色、白色など、彩り豊かに咲き、目を和ませてくれています。左上のアジサイが、原種のひとつでガクアジサイと呼ばれています。このガクアジサイが各地で栽培され、よく目にする手毬(てまり)型のものが誕生したといわれています。アジサイの花の構造や色の違いや、リトマス試験紙との色の比較などは中学生の時に調べた方もいるのではないでしょうか。私は漢字で書かれた「アジサイ」を見て、その読みが分からず、高校時代の友人に教わった思い出があります。
この季節は気温も高くなり、雨も頻繁に降るため、雑草の成長も早く進みます。ドクダミもこの季節によく見かける雑草です。白い4枚の葉が変化したものの中央に黄色い花穂(小さな花が集まったもの)があり、あまり日当たりの良くないところでも見ることができます。校舎の周りでも多く見かけます。茎や葉を切ったときの匂いは独特のものがあります。
さて、この季節の雑草の中で、私が気に入っているのは、ニワゼキショウとネジバナです。左の写真は、5月中に撮影した赤紫色の花をつけたニワゼキショウです。現在は下の写真のように白色のオオニワゼキショウの方が多く見られます。草丈は10~20cm、花の大きさも1~2cmほどで、歩いていると気付かないかもしれません。太陽が昇ると花を開き、南中を過ぎるころから花を綴じていきます。
6枚の整った花弁と、その脇に球状の果実がついているかわいらしい花です。ドクダミと違い、日当たりの良い場所に咲いています。オオニワゼキショウの方が花も大きく、草丈も長いと思われますが、実際はニワゼキショウの方が花も大きく、草丈も長いのです。名前の付け方の由来はどこにあるのでしょうか、興味深いですね。
ネジバナは、地面から15~30cmの茎を真っ直ぐに伸ばし、その茎に、花をらせん状に付けているのが特徴です。日当たりの良い湿った場所に咲いています。本校でも正門と職員玄関の間にある、築山(つきやま)のケヤキの木の下に群生していましたが、先日刈り取られてしましました。残念・・・
多くの木々に囲まれ、自然豊かな本校ですが、時季を忘れず、毎年力強く咲く足元の雑草にもたまに目を向けてみてください。これから夏本番を迎えると、今度はどのような草木が目を和ませてくれるのか、楽しみにしています。(6月22日)