更新日:2023年1月11日

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1学年 第18回総合的な探究の時間

 

11月21日(月)、総合的な探究の時間の第18回目の授業を行いました。

本時の授業では、絵本作家の竹山美奈子さんをお招きし、1学年の総合的な探究の時間で大切にしている「気づき」「発案し」「行動する」の3つの力に沿って講演をしていただきました。

竹山さんが絵本作家の活動を始めたのは2016年。娘のすずちゃんが持つ自閉スペクトラム症について、保育園のお友達の疑問に答えたいと思い立ったことがきっかけでした。

自閉症について幼児にも分かりやすい言葉で綴った『すずちゃんののうみそ』を紙芝居として自費出版し、すずちゃんが保育園を卒業する3月に、園のお友達の前で読み聞かせをしました。

その後、「紙芝居だと読みにくいので、絵本版も欲しい」という読者の要望に答え、出版社に持ち込みをした結果、絵本の商業出版が決まり、今では、国境を越えて韓国語版、台湾語版も出版されています。

一昨年には、ダウン症に関する『あいちゃんのひみつ』も執筆しました。

その他にも、学校や福祉に関する場で講演を行ったり、新聞のコラムで娘との日常を綴ったりと、竹山さんは日々、共生社会の実現に向けて貢献を続けています。

身近なお友達に娘の障害について伝えたい、と一歩を踏み出し、実現のためにはどうしたらよいか、様々なアイデアを検討し、他者の協力を得ながら行動力を発揮したことによって、少しずつ社会に変化を与えている竹山さんの姿は、生徒たちに探究学習の意義を再確認させてくださいました。

自閉症という障害を初めて知った、見方が変わったという声も多く上がり、探究学習についても、発達障害についても理解を深めた非常に有意義な時間となりました。

竹山さんは、実体験に基づき、探究のプロセスを一度きりで完結させるのではなく、理想の実現のために「もっとこうしたい」「ここを改善したい」と繰り返し実践していく必要があると最後に話してくださいました。

生徒の皆さんが、本時の学びを今後の探究活動に活かしてくれることを期待しています。

 

次回の授業では、理想状況の実現に向けた具体的な行動の計画を作成します。

 

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