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更新日:2024年11月19日

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校長だより

Vol.20 【台湾姉妹校の受入を終えて~ホストファミリーのYIS生に聞く】 (令和6年11月19日)

台湾の姉妹校・葳格(ウェイグウ)國際学校の生徒22名、引率の先生2名による訪問団が10月18日~22日、横浜国際高校(YIS)を訪問しました。昨年度はYISの生徒が葳格國際学校を訪問しましたが、今年度は受入の年です。今回はホストファミリーとして台湾の生徒を受け入れた3人のYIS生に話を聞きました。

はじめに、台湾姉妹校の受入を終えた今の感想を教えてください。

「かけがえのない貴重な経験でした。僕の場合、家に台湾の生徒用の部屋がなくて、自分と同じ部屋で寝食を一緒に過ごしました。台湾の生徒が帰ったあとは、自分の部屋に入ると一人しかいなくて、あぁ、もう帰っちゃったんだなぁという寂しさがありました。」

「いちばん思うのは非日常的な体験ができて良かったなということです。私は中国語を選択していないので、英語で台湾という他文化について話しました。それが自分の英語力を実感できる機会にもなったので、とても楽しかったなと思います。」

「私は以前3月に台湾姉妹校交流で台湾を訪れていて、その時にホストファミリーとして私を受け入れてくださった方を今回受け入れました。向こうに行ったとき、向こうのご家庭は裕福なご家庭が多くて、いろいろなおもてなしを受けたので、最初はそれに見合った恩返しというか、そういう受入れができるか不安でした。でも、こちらから『大丈夫?』と聞いたり、向こうも「大丈夫だよ。」と言ってくれたりして、できる限り日本の文化に触れられるようにしてあげたので、お別れのときは寂しかったですし、向こうも泣いていたのを見て、満足してもらえたのではないかと思いました。」

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10月19日(土曜日)と20日(日曜日)の2日間は、各ホストファミリーで過ごしました。その時の様子や感じたことを教えてください。

「僕の場合は横浜と鎌倉に観光に行きました。自分にとって両方とも行き慣れている場所でしたが、台湾の生徒が会話の一つひとつに新鮮な反応をしてくれたので、心温まる思いがしました。それと、僕自身も新しい視点で物事を見るきっかけになりました。」

「土曜日は地元をドライブしたり買い物をしたりしました。日曜日は鎌倉に行って着物を着ましたが、着物というのは日本の文化というイメージが強かったみたいで、体験できたことをとても喜んでいました。私としても日本の文化を体験させてあげられて、良かったなと感じました。」

「土曜日は台湾の彼女が日本のアニメが大好きなので、アニメのものが売られているお店に行きました。日本では缶バッジ1個数百円のものが、台湾ではケタが違うくらい高かったりするので驚いていました。日曜日は鎌倉観光したのですが、お寺でたまたま結婚式をしていました。あとでその日いちばん印象的だったのは何かと聞くと、その日本式の結婚式だったらしく、そこにお互いの文化の違いみたいなものを感じて新鮮な気持ちになりました。」

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YISホールで歓迎会をしたり、一緒にYISの授業に参加したりしましたが、どんな感想をもちましたか。

「台湾の生徒は、授業中、翻訳機も使いながらでしたが、日本語のディスカッションにも積極的に参加してすごいなと思いました。歓迎会では、台湾の生徒一人ひとりが個性ある自己紹介や歌の披露などしてくれてとても興味深く思いました。」

「授業への参加を通してYISの生徒と関わることができて、楽しんでくれたみたいです。スペイン語の授業を一緒に受けたのですが、授業の写真を撮って台湾のスペイン語の先生に送って、『こんなに違うんだよ!』みたいにしていたので、同じスペイン語の授業でも日本と台湾では違うんだなと思いました。時間があれば、もっと多くのYISの授業にも一緒に参加して、同年代の生徒同士が関わりを持って、姉妹校交流ならではの醍醐味がもっとできたらいいなと思いました。」

「月曜日に古典の授業があったんですけど、私たちでも古典は難しいのに、台湾の生徒たちは、わからないことを自分で調べながら取り組んでいて、そういう前向きな姿勢がすごいと思いました。火曜日の中国語の授業では、私も中国語をとっているので、台湾の様々な生徒たちと中国語で交流できて、自分の中国語の学力アップにもつながったなと思っています。」

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今回の受入れを終えて、姉妹校交流ではどんなことが大切だと思いましたか。

「僕らにとっての常識が、海外姉妹校の生徒にとっては新鮮である、ということに気づきました。これから僕らが海外の姉妹校を訪問したときも、これがあたりまえ、と決めつけるのではなくて、話し合ってお互いの文化を理解し尊重しあうことが大切だと思います。」

「姉妹校だけに限らず、YISには海外から多くの生徒が来るので、そこで大切なのは、違う文化とか違う環境で育ってきたというバックグラウンドをお互いに理解して関わっていくことが大切だと感じました。今回来た台湾の彼女の場合は、大きな違いではないですけど、ちょっとした好みの違いとか、そういったことが生活を一緒にしていく中で気づいて戸惑ったこともありました。そういったことも踏まえて、理解して関わっていくことが、もう一歩さらに踏み込んだ関係になると感じました。姉妹校交流について言えば、YISの生徒たちが台湾で受けた歓迎、逆に台湾の生徒たちがYISに来て私たちがする歓迎、そういうお互いの関係、お互いに恩を受けて恩を返すみたいな、そんなところが、他の留学とは違うところだと感じました。」

「姉妹校交流に限ったことではないですけど、何事にもちゃんと前向きに取り組むことが大事だと思います。文化がお互いに違うので、こちらもわからないことが多いわけですが、そういうときには、『これ、大丈夫?』と聞いたり、自分も中国語で話しかけてみたり、そういうことを相手のことばかりじゃなくて、自分の成長にも重きを置いて取り組むべきなのかなと思いました。」

2024年3~4月、横浜国際高校が台湾の葳格國際学校を訪問し、今回、葳格國際学校が横浜国際高校を訪問しました。それは言い換えれば、逆の立場でお互いに受入があったことになります。姉妹校交流は、訪問することから得られるものが大きいのと同じくらい、受入から得られるものもまた大きい。そんなことを、今回のインタビューから感じました。

 

 

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