横浜国際高等学校 > 在校生・保護者の方へ > 校長だより(Vol.3)ドイツ外務省が主導するPASCH認定校の取組
更新日:2023年7月3日
ここから本文です。
横浜国際高校は昨年5月、日本国内で5校目のPASCH(パッシュ)認定校になりました。PASCH(イニシアチブ「学校:未来へのパートナー」)とは、ドイツ外務省が行っている取組で、ドイツをキーワードに世界2,000校以上がつながるネットワークです。今回は、認定以降、PASCHの取組に参加した3人の生徒の声を紹介します。
(※ドイツ企業訪問に参加した生徒に聞きました。)
「緊張したというのが一番大きくて(笑)、私はBMW Japanのドイツ人の社員の方と会ったのですが、ネイティブの方というのもあるし、すごくエリート感がある方たちだったので(笑)、自分のドイツ語に自信がなくてプレゼンするというのは、すごく緊張をしました。質疑応答で印象的だったのは、日本とドイツの働き方の違いです。ドイツでは、仕事の時間内に社員が親睦を深めるような時間もあると聞いて、日本と違うなぁと思いました。」
BMW Japanプレゼンテーション会場
(※ドイツのサッカーチーム・ドルトムントのコーチから指導を受けた生徒に聞きました。)
「そのときはトレーニングというよりは、サッカーを通じて交流するといったことがメインでした。まずは、サッカーで使うドイツ語の単語を覚えることから始まり、少しドイツ語を覚えたところで、今度はサッカーを始めました。そのときに感じたのは、サッカーを純粋に楽しむといったことを大切にしていることです。最初はゲーム的なものから始めて、そこから少しずつみんなで勝負したり競争的なこともしたりして、楽しみながら本気で取り組むといった感じで、私にとってとてもよい経験でした。」
ボルシア・ドルトムントのチームコーチから指導を受ける
(※派遣が決まった生徒に聞きました)
「私はもともとドイツ語が好きで、横浜国際に来た理由もそれが大きくありました。日本でドイツ語を学ぶときは、どうしても日本語をとおしてドイツ語を学ぶことになりますが、今回の派遣では、日本以外の様々な国からPASCH生がドイツにやってきます。そうした日本以外の国の人たちは、ドイツ語をどのように見ているのか、とても興味があります。また、ドイツ語でドイツ語を学ぶという感覚も知りたいです。そうした経験が自分のこれからの視野を広げてくれると思っています。」
PASCH認定校を支援するゲーテ・インスティトゥート
「少し大きな話になってしまうんですけど、ドイツのことを考えることで、今後の日本を良くしていく手がかりが見つかるんじゃないかなと思っています。日本の課題を考えていく上で、ドイツが今どうしているのか、ドイツが一つのロールモデルになるんじゃないかなと思っています。PASCHの認定校になったことで、ドイツのことをより多く知ることができ、そのことを通して、日本のいろいろな課題を考えていきたいと思います。」
「私は社会的なことは難しくてしゃべれないんですけど、今回みたいなサッカー交流とか、小さな交流からでも、お互いの文化の違いとか意識の違いとか見えてくると思います。また、日本もドイツも共通するところがあると思います。いろいろな交流をとおして、違いだけでなく同じところも見つけていければと思います。」
「ドイツは、外国人労働者への支援、それからPASCHの取組を通じた私たち高校生のドイツ派遣など、対外政策がとてもうまいなと感じています。日本はそうしたドイツの取組から学ぶことが多いと思うので、日本をこれから良くするためにもドイツのことをもっと学んでいきたいと思います。」
PASCHの認定校になったことを通して、生徒が今までにできなかった経験をしてくれていること、そして未知の領域を開拓してくれていることを今回のインタビューで知ることができました。
第二外国語(ドイツ語を含めて計6言語)は、横浜国際高校の大きな特徴であり、魅力の一つです。在学中に学んだ第二外国語の知識を通して、生徒一人ひとりが自分の世界を広げ、将来のグローバルリーダーとして国際社会で活躍してくれることを願っています。
バックナンバー