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更新日:2024年8月27日

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校長だより

Vol.16【【海外帰国生から見たYISの学校生活】】(令和6年7月19日)

横浜国際高校(YIS)には「海外帰国生徒特別募集」の入試があります。毎年、様々な海外経験を持つ生徒が入学し、学校の大きな特色・校風となっています。今回は海外帰国生から見たYISの学校生活について、1年次生2人、2年次生2人、計4人から話を聞きました。

YISに入学する前の海外滞在経験について教えてください。

「私はアメリカのジョージア州とオレゴン州に8年間住んでいました。現地校に通っていて、そこは様々な人種やバックグラウンドの人がいて、学ぶことがたくさんありました。横浜国際と同じで単位制みたいな感じで好きな教科を選べるのもとても良かったです。」(2年)

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アメリカ・グランドキャニオンの夜景

 

「僕は中学の2年間、ギリシアのアテネに住んでいました。そこではインターナショナルスクールとアメリカンスクールにいました。インターナショナルスクールにはとても多くの国籍の人がいて、なかには、ギリシアにルーツを持ちながら国籍は別の国だったり、親は両方ともギリシアとは別の国の人だけどすっとギリシアで暮らしていたり、いろいろなバックグラウンドやタイプの人と交流できて良い経験になりました。」(2年)

「私はドイツのノイシュタットという町に2年1ヶ月ほど住んでいました。インターナショナルスクールに通っていて、言語とか環境とか文化に慣れるのにすごく精一杯でした。そこにはいろいろな国籍の人たちがいて、全員が多様性を認め合って暮らしていることに最初は驚きました。でもだんだんと慣れてきて、とてもいい経験になったと思います。ノイシュタットという町はけっこう田舎で、学校には私以外ひとりも日本人がいなくて、最初は本当に大変でしたが、日本人がいなかったからこそ、環境や文化に早く慣れることができたと思います。」(1年)

「私はタイのバンコクに滞在していました。タイでは最初にアメリカンスクール、次に転校してブリティッシュスクールに行きました。2番目の学校がかなり規模の大きな学校で、生徒も50ヶ国くらいから来ていて、たくさんの国の人たちと友達として関わることができて良かったと思っています。」(1年)

現在のYISでの学校生活について教えてください。

「部活はインターアクト部とボランティア部に入っています。インターアクトではザンビアの子どもたちに靴を送る活動、ボランティア部ではビーチクリーンなどをしています。インターアクトは他の学校ではあまりない部活ですし、横浜国際らしくていいなと思っています。また、国際交流委員会に入って留学生と関わっています。最近アメリカから訪問団が来たので、そこで友達になった子とは今でも連絡を取り合っています。あとは、1日英語だけを使うイングリッシュディとかがあって楽しんでいます。」(2年)

「YISは単位制という特徴があるので、大学に進むための勉強を自分で選ぶことができて、自分が進みたい学部や、将来どういうことに携わりたいかという想像が他の学校よりしやすいと思います。僕は大学へ英語の資格を使って行きたいので、TEAPであったり英検だったり、そういう資格の勉強の経験をもつ友達が周りに多いので助かっています。YISは進路を考えるのにとても充実した環境があると思います。」(2年)

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ギリシア・中学の卒業式の写真

 

「すごく充実した生活をしています。学校の配慮もあるので部活と勉強を両立できています。小さい時からテニスを習っていたので、YISでもテニス部に入ろうとしたんですけど、あらたなチャレンジをしてみたいと感じてバドミントン部に入りました。部活の先輩たちも優しくて、何でも積極的に聞いてくれたり教えてくれたりするので、すごく助かっています。同級生の友だちともすごく友好な関係を築けていて、男女の別なく、どんな国籍の人であっても、みんな仲良く関われていることが嬉しいです。」(1年)

「私は家で勉強するのがすごく苦手なタイプなので、今は学校の授業をちゃんと聞いて理解するようにしています。でも今後は少しずつ家で勉強できるようにしていきたいです。まだ1年次生ですけど、大学入試とか来年度の選択科目を考えなくてはいけない時期なので、自分の海外の経験や学校の特色を生かして少しずつ進路を決められるようにしていきたいと思います。部活動は女子サッカー部と競技カルタ部を兼部しています。小さい時から体を動かすのが好きなので、気に入っていたサッカーを高校でも続けたいと思っています。」(1年)

海外帰国生のみなさんからみてYISという学校はどのように映りますか。

「帰国生が多いので違う国の文化や言語を学べますし、私はアメリカだったのでアメリカの他の帰国生としゃべることができて嬉しいです。帰国生でなくても英語に興味がある子が多いので、その子たちとしゃべって英語を上達させることができています。考えさせられることは、英語を上達させることのメリットというか、英語を上達させて今後どうするかといったことです。」(2年)

「帰国子女枠で入学してきた生徒が多くいて、話をしているといろいろなバックグラウンドがあって、インターナショナルスクールにいたときのことを思い出して懐かしい気持ちになります。それと英語のアドバンストクラスがとても有り難いと感じています。僕は2年間しか海外にいませんでしたし、ギリシアは公用語がギリシア語なので満足に英語を学べたという実感がなかったんですけど、YISではその足りなかった部分を徐々に補うことができて、自分の英語の上達にも助かっています。また、クラスメイトの中にも、長い間、英語を公用語とする国に滞在していた子が多くいるので、そういう人たちと一緒に学ぶことは、英語の力を高めたい自分にとってはいい環境だと感じています。」(2年)

「YISはとても自主性を尊重している学校で、多様性があると思います。海外の学校は校則があまりなくて自由にのびのびと過ごせるというのがありますが、YISも海外と同じような感じで、すごく自由を感じています。それから英語や第二外国語を積極的に取り入れていて、私も2年ほどしか海外に行っていなくて英語がまだ十分できるというわけではないので、YISに入ってネイティブの先生と話すことも多くて、自分の力が向上していると感じています。留学生も来るので、海外の人と交流できて、そこが私にとってとてもいいと感じています。」(1年)

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ドイツ:bowling and having fun!

(Heidelberg bowling station)

 

「受検生のとき思ったのは、生徒の要望でウォーターサーバーを設置したり、校則が少なくて他の学校より自由だったり、生徒の自主性を尊重する校風があるということでした。入学した後も、インターナショナルスクールと似た雰囲気で、帰国生でもすぐになじめました。それから学校側の配慮で部活の活動日数とかが決められているので、課題と部活を両立できるようにしてくれているのも、帰国生としてもすごく嬉しい点です。入って驚いたのが進路についてすごく手厚いことです。1年次生でまだ3ヶ月しか経っていませんが、この時点ですでにとても多くの情報をシェアしてくれていて、進路について手厚い学校だなと思っています。」(1年)

最後に、これからYISの「海外帰国特別募集」を受検しようと考えている人たちにメッセージをお願いします。

「YISは様々な経験をしている生徒が集まっているので新しい学びがありますし、一人ひとりが自分の個性を出すことができます。例えば、髪型であるとか服装などもそうだと思います。海外にいた関係で日本語に不安を感じている人もいるかもしれませんが、さまざまな工夫をして伝えようという気持ちがあれば心配ないと思います。あと、第二外国語で新しい言語も学べて楽しいです。それからYISには、SR・PR・DRというのがあって、すごい進路に役立つと思います。また、〇〇ディというのがあってクラスで大変仲良くなれるのがいいと思います。それから、私は違うんですけど、IBコースもあるので、海外の大学に行きたい人はおすすめだと思います。」(2年)

「海外帰国特別募集では内申を見ないで取ってくれるので、自分のポテンシャルを見てくれますし、ぜひこの制度を使って入ってきてほしいです。入ってからも自分と似た境遇の人がたくさんいます。例えば、普通の高校だと『〇〇の国に行ってたんだぁ、それなら〇〇語しゃべってみてよ』みたいな会話が何気なく交わされるんですけど(笑)、本人にとってはあまり気持ちのいいものではなくて、YISだとそういうことはなくて、みんなそれぞれの今までの経歴を寛容にすべて受け入れて、それぞれいいね、と思いあえる雰囲気があるので、そこがいいところだと思います。」(2年)

「この学校は自由にのびのびと過ごせます。国際科とIBコースがあって英語をすごく伸ばすことができると思います。それから帰国子女でないとわからない辛さも他の帰国生と共有できるし、海外の自分の経験を存分に生かせます。言語力をすごく伸ばせるのもいいところで、YISに来てとても良かったと思っています。」(1年)

「帰国生は言語の不安が大きいと思うんですけど、YISは帰国生のためのクラスを設けてくれていますし、生徒たちは英語と日本語と両方で会話できる人も多いので、あまりその点では不安に思わなくていいと思います。あと、国際的な行事があったり、進路でも海外経験を十分に生かせるような校風があったりするので、ぜひ入ってほしいと思います。私が行っていたタイは日本の留学生がとても多かったんですが、その人たちも日本に戻ってきたときの学校としてYISはよく話題にしていた学校でした。ぜひ入ってほしいと思います。」(1年)

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タイ・タイの象徴「ゾウ」(アユタヤ)

 

(注)SR・PR・DR:

横浜国際高校の「総合的な探究の時間」のことを年次ごとにSR・PR・DRと呼んでいる。

1年次のSR(Subject Research)で研究テーマを探し、2年次のPR(Project Research)で日本語の論文を作成して発表し、3年次のDR(Discussion &Research)で英語の論文作成と発表を行っている。

 

横浜国際高校(YIS)の特色を形成するものに、高度な英語教育、第二外国語の学習、日本語や英語で論文を書く探究の時間、姉妹校をはじめとした国際交流行事、国際バカロレアコースなどといった様々な学びの仕組みがあります。しかしそれだけでなく、本校に集まる多様なバックグラウンドを持った生徒がつくる校風がYISの特色をつくっています。海外帰国生も含め、多様な価値観を尊重する校風をこれからも大事にしていってほしいと思います。

 

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