相模向陽館高等学校 > 学校概要 > まゆ先生のザンビアうるるんにっき > まゆ先生のザンビアうるるんにっき12
更新日:2024年2月14日
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川井真由先生は、神奈川県から推薦を受けて、令和5年4月からJICA(国際協力機構)の青年海外協力隊の一員として、ザンビア共和国に派遣されています。
Mwacoma bwanji ku nyumba? (ムワチョマブワンジクニュンバ家でどう過ごしていましたか?(Muli bwanji?で相手の今を聞いたあと、家での様子を聞くあいさつ。))
連夜、AFCON(アフリカ版アジアカップ)を見ていて、アディショナルタイム中に寝落ちすることの多い川井です。(「10分」という数字を初めて見た時は、目が覚めました。)
サッカーは、アフリカで人気のスポーツです。「うるるんにっき1」で、日本とザンビアの女子サッカーの話をしましたが、試合の翌日はその話題でもちきりです。職場のあるコンパウンドでも、前日のAFCONの試合について話しますし、子どもたちは常にいたるところでサッカーをしています。
現在開催されているAFCONについて簡単に説明すると、アフリカのチャンピオンを決める2年に一度のサッカーの大会です。今年は1月13日からコートジボワールで開催されています。予選を勝ち抜いたアフリカの24ヶ国がグループリーグを戦い、現在は上位16チームによるノックアウトステージ(トーナメント戦)の真っ只中。
ザンビアも出場していましたが、モロッコに敗れ、タンザニアとコンゴ民主共和国に引き分け、と残念ながらリーグ敗退となりました。
ここで突然ですが、皆さんに問題です。アフリカには、いくつ国があるでしょうか?10?50?100!?
答えは・・・「54」。
2011年に、南スーダンという国がスーダンから独立し、54ヶ国となりました。世界中の国が一堂に集まる国連では、現在193ヶ国が加盟しています。大まかにいうと、アフリカが世界の国の4分の1を占めていることになります。
では、もう1つ問題です。
54ヶ国のうち、独立して100年以上の歴史を持つ国はいくつあるでしょうか?15?35?54!?
答えは・・・わずか「3」です。
誤解のないように補足すると、「歴史がない」ということではありません。人類の起源がアフリカにあるように、アフリカの国々には、それぞれ歴史があります。4000年以上前につくられたエジプトのピラミッドやスフィンクスなども有名ですよね。
しかし、「独立して」100年以上の歴史を持つ国というと、話が変わってきます。「うるるんにっき5」で、独立記念日の話をしましたが、今年ザンビアは独立60周年です。独立後、日本との外交関係が樹立されたので、日本とザンビアの外交60周年の年でもあります。これを記念してロゴも作成されています。(在ザンビア日本国大使館HPより。)
19世紀後半、ザンビアをはじめとするアフリカのほとんどの国々は、製品の市場として、また原料の調達先として、ヨーロッパの植民地となりました。そして、その植民地支配は第二次世界大戦後まで続くこととなります。
アフリカで17の国が独立した1960年は「アフリカの年」と呼ばれますね。数十年前までどこかの国の植民地であったということが、アフリカでは珍しくないのです。
なぜこんな話をしているかというと、この年末年始、休暇を利用してアフリカの4ヶ国を訪れました。同じアフリカと言えど、言葉も気候も文化も様々で、私が知っているのはアフリカの本当にごく一部であったことに気付かされました。ザンビアとは違う、それぞれ個性あるアフリカの国々がありました。
旅の中では、飛行機が時間通りに飛ばなかったり、宿泊先で夜中に目を覚ましたらネズミが部屋のお菓子をかじっていたり、ホテルの部屋のエアコンがただの飾りだったり・・・色々と想定外の出来事もありましたが(笑)、訪れた国の魅力や歴史を伝えていけたらと思います。
ザンビアからいったん離れて、4回にわたってうるるん日記・番外編をお届けする予定です。(現在のザンビアで流行している感染症(コレラ)のような緊急の出来事があれば、予定を変更してお伝えする予定でいます。)
日本ではなじみの薄いアフリカの国々を少しでも身近に感じられますように。
(2024年2月3日川井真由)