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更新日:2023年12月13日
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川井真由先生は、神奈川県から推薦を受けて、令和5年4月からJICA(国際協力機構)の青年海外協力隊の一員として、ザンビア共和国に派遣されています。
“Muli bwanji Atate?”(ムリブワンジアタテお父さんはどうですか?(Muli bwanji?で相手のことを聞いたあとで、家族の様子を聞くあいさつ。ザンビアでは、相手の今の様子だけでなく、それ以外のことを続けて聞かれることがよくあります。お母さんの場合はAmai(アマーイ))。)
真夏のザンビアで、年の瀬を感じられずにいる川井です。今回は、乗り物についてのお話。
学校へ行く時や出掛ける時、日本にはいろいろな乗り物があります。電車、バス、タクシー、車、バイク、自転車、飛行機、船・・・
私が向陽館にいた時、一番身近だったのは電車でした。向陽館に行くのも、休日ショッピングに行くのも、相鉄線をよく利用していました。
ザンビアにもいろいろな乗り物があります。鉄道もありますが、週に2本、「平均時速が40キロメートル」(島田周平、大山修一編著『ザンビアを知るための55章』より)という、とてものんびりしたものです。
それもそのはず、昼間は、線路を人が歩いていたり、すぐ横にお店が並んでいたりということもあり、鉄道がスピードを出して頻繁に走れる状況ではありません。また、日本のように駅がたくさんあるわけではないので、身近な乗り物とも言えません。
ザンビアの人にとって、通勤や買い物で使う身近で便利な乗り物は「ミニバス」です。
バスと言っても5列14人乗りのハイエースのような車で、補助席を入れて3人掛けの席に4人で座り、1台に20人ほど乗ります。(日本では問題になってしまいますが、ザンビアでは一般的です。)これが、首都ルサカの町中を頻繁に走っています。
料金は、近い距離だと5クワチャ(約30円)、5キロ先の職場まで片道10クワチャ(約60円)と、とても安いです。
「ミニバス」は都市間も走っており、先日300km先の国立公園に出掛けた際は、片道200クワチャ(約1200円)でした。(いつかこの国立公園の話も書きたいと思ます。)
ミニバスには運転手(ドライバー)と乗務員(コンダクター)の二人が乗っています。
乗務員が窓から顔を出しながら、行き先を告げて走っているので、自分の行きたい方面のミニバスに乗ります。乗った後、乗務員に行き先を告げて、料金を払います。降りる時は、乗務員がミニバスの上部をたたいて、運転手に止まるよう知らせます。バス停はあるのですが、座席が空いていればバス停のないところでも乗せてくれます。乗務員は荷物を載せたり、おろしたりするのも手伝ってくれるので、時には、大量の野菜や鶏と同じミニバスになることもあります。(先日、大量のひよこと一緒になった時は、鳴き声の大きさに衝撃を受けました。)
人々の生活を支える公共交通機関、それがミニバスなのです。
ザンビアではこの他に、スマホの配車アプリを使う「Yango」や「Ulendo(最近名前が「GO」に変わりました。)」といった、いわゆるタクシーもあります。距離や時間帯によって料金は変わりますが、近い距離だと20クワチャ(約120円)ほど、6km先のJICA事務所まで50~100クワチャ(約300円~600円)ほどと、こちらも日本のタクシーと比べるとかなり安いです。
また、公共交通機関ではないのですが、トラックの荷台に人がたくさん乗っている光景を見ることがあります。先日、国立公園に行った際の写真を一枚つけましたが・・・いったい何人乗っているんでしょうね?
ザンビアに来てまもなく5ヶ月になり、多少のことでは驚かなくなりましたが、こうやって文章にすると、やはり全然違いますね。向陽館は外国につながる生徒も多いので、日本と自分のつながる国とどのような違いがあるか聞いてみたいです。
(2023年12月12日川井真由)