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更新日:2024年8月21日
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川井真由先生は、神奈川県から推薦を受けて、令和5年4月からJICA(国際協力機構)の青年海外協力隊の一員として、ザンビア共和国に派遣されています。
“Mwakondwera?”(ムワコンドゥウェラ/“Are you happy?”)
発熱して病院に行き、点滴を打たれた川井です。(日本と違い、とても勢いよく流れる点滴で、一気に熱が下がりました。)
ザンビアに来て1年が経ったので、今回はこの1年の振り返りです。
2023年7月19日未明、同期6人とともに日本を出発し、丸っと1日かけて、ザンビアに到着しました。
ザンビアは、日本の夏と冬のような寒暖差はなく、また、今年は雨季の雨が少なく、「涼しい乾季」と呼ばれる季節にあまり気温が下がらなかったこともあり、1年を通して穏やかな気候が続いています。
そのせいか、本当に1年経ったのかな?というのが、今の正直な気持ちです。
一方で、振り返ってみると、この1年で変わったこともたくさんあります。学校でのこと、生活面でのことなど、あげるとキリがなくなってしまうので、今回は配属先である学校に関することについて、まとめてみました。
1つ目、「子ども達とのコミュニケーション」。
現地語の壁、授業のやり方、小さな子ども(園児や小学生)とのコミュニケーションの取り方など、赴任した当初は「?」の連続で、コミュニケーションも授業も、常に手探りの状況でした。
1年が経過し、名前と性格、現地語の簡単な指示、授業のやり方など、お互いのことがわかるようになってきました。
子ども達も、「まゆ先生、この答え合ってる?」「○○って日本語で何て言うの?」「先生、黒板に答えを書かないで、ズルする子が出ちゃうよ。」「まゆ先生、絵を描いたからあげる!」など、勉強のこともそれ以外のことも、積極的に言ってくれるようになりました。
わからない部分は他の先生に聞き、時には子どもと一緒にダンスを踊りながら、彼らと関わり、成長を見守っています。
2つ目、「先生の異動」。
前々回の「うるるんにっき19」でも書きましたが、先生がすぐに変わります。
配属先には、8月下旬に配属され、3学期が始まる9月から働き始めました。当時、先生は6人いましたが、これまで8人が辞め、現在は私を除いて4人の先生が働いています。
先生たちも生活があるので、ボランティアで仕事をするのには限界があります。
「先生たちが働き続けられる環境にするために、どうにかしたい!でも、どうにもならない。」
…この1年は、常にその葛藤と闘いながら過ごしてきました。
帰国するまでに何か良い案が見つかると良いのですが…。
3つ目、「地域の人々との関係」。
私の配属先は「コミュニティ・スクール」なので、地域の人に支えられながら運営されています。
保護者や卒業生、近所に住んでいる人・働いている人、他のコミュニティ・スクールの先生など、最近では顔なじみの人も増え、道端や会合で会うと、「マパーロ!(ザンビアでの私の呼び名)、ムリブワンジ?(元気?)」と頻繁に声を掛けられるようになりました。
しばらく見なかった人に遭遇した時は、「ロングターイム!(久しぶり!)」と叫びながら、どちらからともなくハグをし、再会を喜び合うなど、日本ではなかなか見られない場面もあります(笑)。
現地語を教えてもらったり、先生たちの輪に入れてもらったり、変な人に絡まれそうになった時に守ってもらったりと、いつも地域の人に助けられています。
基本的なことですが、改めて挨拶って大事だなと感じました。
5月に始まった2学期も、あと2週間で終わります。
活動はもう後半戦、「ザンビアに来て良かった!」そう思えることを1つでも増やしていけるよう、前向きに取り組んでいこうと思っています。
(2024年7月28日川井真由)