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更新日:2024年3月26日

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まゆ先生のザンビアうるるんにっき15ザンビアにっき

川井真由先生は、神奈川県から推薦を受けて、令和5年4月からJICA(国際協力機構)の青年海外協力隊の一員として、ザンビア共和国に派遣されています。

Mwyenda bwino”ザンビアにっき(先生)(ムイェンダブイーノあなたの行く先が良くなりますように(「いってらっしゃい」の意味で使われる言葉。ちなみに、「いってきます」や「さよなら」はNayenda. (ナイェンダ)))
園児から教わったニャンジャ語を、待ちゆくザンビアの大人に話している川井です。(大人として正しく使えているかは不明。)

番外編をあと2つ書く予定なのですが、今回は、現在ザンビアを賑わせているニュースについてお話します。

雨季と電気

日本に四季があるように、ザンビアには3つの季節があります。雨季の12~4月、涼しい乾季の5~8月、そして、9~11月が暑い乾季です。暑い
ザンビアに着いた7月、朝晩は気温10度ほど、昼間は20度台前半で、暑さに苦しめられた11月は朝晩がだいたい25度ぐらい、昼間は30度台後半でした。

そして今、ザンビアは雨季真っただ中のはずなのですが…この2ヶ月、天気予報はほぼ晴れマーク、連日30度超えの暑さです。

 

稀に見る雨の少なさのようで、ザンビアでは現在水不足が問題になっています。トウモロコシ干ばつによるトウモロコシの不作は、主食シマの材料ミルミル(トウモロコシの粉)の価格に影響します。水が不足すると断水になります。
そして何より、現在私が一番困っているのが「電気」です。

 

ここで問題です!日本の電気は主に何発電でしょうか?原子力太陽光火力風力

…答えは、火力。発電電力量の約70%を頼っており、次いで再生可能エネルギー、水力、原子力と続きます。(データは、電気事業連合会HPの2021年度データより引用)発電方法

 

では、ザンビアはどうでしょうか?今回の話の流れで、もうわかりますかね。
ザンビアでは、主に国営電力会社のZESCOが電力を供給しているのですが、電力の大部分を3つの水力発電所に頼っています。それゆえ、この国では「雨が降らない」ことは、「電力が足りなくなる」ことに繋がります。

とりわけ、電力不足で困るのが家です。ザンビアにっき15(コンロ)ザンビアの家は、オール電化になっています。コンロは電気コンロで、お湯は電気で沸かすギザ(GEYSERS)というシステムを使っています。電気が止まると灯りだけでなく、料理もできず、お湯も使えません。「オール電化」は、響きは良いですが、電力が不安定な国では融通が利きません。

 

水不足の影響を受けて、ついに3月11日より計画停電が始まりました。(13年前が思い起こされます。)毎日8時間電気が止まります。ザンビアにっき15(暗い)
時間帯は地域によって異なりますが、私が住んでいる地域では、深夜0時~朝8時の間、電気が使えません。夜の間は「寝てしまえば・・・」と割り切れます。しかし、朝6時に起きて、7時過ぎに出て行く生活で、冷蔵庫が止まり、コンロもお湯も使えず、もちろん電子レンジも使えず…停電の終わりが見えない中、まだ三日しか経験していませんが、結構応えています。

では、学校はどうでしょうか。そちらは、まったく問題ありません。なぜなら、私のいるコミュニティ・スクールは、そもそも電気が通っていないのです。
調べてみると、ザンビアでは人口の約25%しか電気を使えないようです。農村部では5%未満の人しか電気にアクセスできずにいます。(ザンビアのエネルギー規制委員会HPより引用)

そう考えると、電気が使えないなんて、贅沢な悩みなのかもしれませんね。前回紹介したマラウイなどでは、停電に加えて断水も頻発しています。

アフリカに来て8ヶ月になりますが、アフリカンライフに染まるには、まだまだ時間が必要なようです。

ザンビアにっき15(写真1) ザンビアにっき15(写真2) ザンビアにっき15(写真3)

 

(2024年3月14日由)

 

ルビ付きのPDF版はこちら

まゆ先生のザンビアうるるんにっき15(PDF:381KB)

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