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更新日:2024年9月11日
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川井真由先生は、神奈川県から推薦を受けて、令和5年4月からJICA(国際協力機構)の青年海外協力隊の一員として、ザンビア共和国に派遣されています。
“Bwanji?”(ブワンジ/元気?(最もくだけたあいさつ))
ルナ・レインボーを見るため、満月の日にヴィクトリアの滝へ向かったものの、水不足の影響で滝に入れなかったうえ、体調を崩してロッジで寝ていた川井です。(滝は見れませんでしたが、ザンビアの人の優しさを肌で感じた日々でした。)
前回、ザンビアに来て1年が経ったことを書きました。協力隊では、赴任後1年を目安に中間報告があります。これまで一年間何をしてきたか、残りの期間で何をしていきたいかを発表する場です。
ちょうど昨日その報告があったので、学校でどんなことをしてきたのかをお話します。
その1
「授業」。
私は現在、小学校2年生の担任をしています。日本と同じように、ザンビアでは先生がすべての科目を教えます。
2年生は、英語、算数、理科、社会、現地語(ニャンジャ語)、CTS(「Creative Technology and Science」の略称で、図工・保健体育・音楽など実技科目のこと)の6科目あり、すべて担当します。(現地語の授業も、教科書や辞書に加えて、Googleフォト(翻訳)などの文明の利器を活用しつつ、先生や子どもに聞きながら、なんとか教えています。)
段ボールで教材を作ったり、(向陽館の)ステップの授業でやっていた「傾聴」を取り入れたり、地元の先生向けワークショップ(勉強会)に参加したりしながら、「子ども達が楽しみながら、読み・書き・計算ができる」授業に取り組みました。
その2
「絵画コンテストの作品づくり」。
ザンビアでは、教材が足りない、先生が教え方を知らないなどの理由で、図工の授業はあまり行われていません。
そこで、「(日本の団体が世界の子ども達を対象に行っている)『世界こども図画コンテスト』に向けての作品を作ろう!」という授業を行うことにしました。
ちょうど同じ頃、ザンビアの医師・警察官などの有志団体が子ども達に向けて「キャリアズ・デイ」という企画を開いてくれました。その中で、子ども達が将来の夢について一人ずつ語っていたので、3~5年生のテーマは「私の夢」。(園児~2年生は「家族」をテーマにしました。)
絵が得意なザンビアの先生の指導もあり、子ども達は図工の授業をほとんどしていないのに、それぞれの夢を色とりどりに描いていました。ザンビアでは、男の子は兵士、女の子は看護師が人気のようです。子ども達一人ひとりの夢、叶いますように。
その3
「日本の文化紹介」。
ザンビアの先生、同期の隊員、その学校の先生と協力して、紙飛行機やお箸の使い方の体験授業を行いました。折り紙を線に沿って折るというのが、子どもにとっても大人にとってもかなり難しかったようで、自分の力だけで紙飛行機を折れた子どもは1割ぐらいでした。
平和を愛するザンビアの人達なので、いつか「鶴」の作り方を伝えたいなぁと思いつつ…なかなか時間がかかりそうです。
ちなみに、この日は最後に日本食の紹介として、お好み焼きをみんなで食べました。
ザンビアは来週から3学期が始まります。
向陽館では、秋休みをはさんで、文化祭の季節がやってきますね。向陽館にいた頃、文化祭などで吹奏楽部の生徒や先生方と音を奏でるのが、とても好きでした。
ザンビアに学校行事はないですが、ザンビアの子ども達ともそんな活動がしたいなと思っています。まだまだ計画途中ですが、いつかうるるんで紹介できるように、3学期頑張って準備しようと思います。
2023年7月19日未明、同期6人とともに日本を出発し、丸っと1日かけてザンビアに到着しました。
ザンビアは、日本の夏と冬のような寒暖差はなく、また、今年は雨季の雨が少なく、「涼しい乾季」と呼ばれる季節にあまり気温が下がらなかったこともあり、1年を通して穏やかな気候が続いています。そのせいか、本当に1年経ったのかな?というのが、今の正直な気持ちです。
一方で、振り返ってみると、この1年で変わったことも、たくさんあります。
学校でのこと、生活面でのことなど、あげるとキリがなくなってしまうので、今回は配属先である学校に関することについて、まとめてみました。
(2024年8月29日川井真由)