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更新日:2024年1月12日
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川井真由先生は、神奈川県から推薦を受けて、令和5年4月からJICA(国際協力機構)の青年海外協力隊の一員として、ザンビア共和国に派遣されています。
”Kukondwera caka casopano!”(クコンドゥウェラチャカチャソパーノHappy New Year明けましておめでとう。)
2024年が幕を開けました。新年の抱負は「無理をしない。」、年々体力に自信をなくしている川井です。今年もうるるんをよろしくお願いします。
年明け早々、日本は悲しい出来事が続いていますね。
航空機の事故では、協力隊の同期が搭乗していたこともあり、日々健康に安全に過ごせることの尊さをかみしめました。震災で被災された方々に置かれましては、一刻も早く日常を取り戻せますよう、ザンビアよりお祈りしております。
さて、今回は、私の仕事についての第二弾、「学校の経営を助けること」についてお話します。
「うるるんにっき6」で、コミュニティ・スクールは公立の学校と違い、すべてを自分たちで用意しないといけないという話をしました。机やイス、チョークなどの勉強に必要な道具、給食に必要な材料、校舎…学校には色々な物が必要です。「すべてを自分たちで」と言っても、お金がまったく足りません。
そこで、今あるものをどう有効活用できるかを考えたり、お金や物を支援してくれる人や団体を探します。
支援者探しは、資金調達とも呼ばれます。JICAや日本国大使館といった公的な機関もありますが、食べ物を支援してくれるフードバンクや、家賃補助をしてくれるNGOなど、社会には国を越えた様々な支援機関があります。「何を支援してもらえるか」、「支援してもらうためには何が必要か」を調べ、お願いできることがあれば、必要な書類を準備して支援のお願いに伺います。
具体的な例を挙げると、現在、トゥルーバインコミュニティ・スクールでは、校舎の移転を計画しています。現在の校舎は、教室が3つしかありません。1学年1教室にするためには、1年生~7年生までの教室と園児クラスを合わせて、8つの教室が必要です。そのため、校舎の移転には、8つ以上の教室がつくれる物件を探し、校舎の移転に必要な費用を計算し、移転費用を支援してくれる団体や家賃補助をしてくれる団体と交渉をするといったことが行われます。
コミュニティ・スクールの校長と一緒に直接団体を訪問することもあれば、海外の支援者とWhatsApp(日本でいうLINE)やメールを使って連絡を取ることもあります。
連絡は基本英語です。メールやメッセージは、考えて書くことができますが、電話はその場で伝えないといけません。「相手の言っていることがわからない!」「そういうつもりじゃなかったのに…」と、失敗は数えきれません。
また、連絡が付いたからと言って、支援が受けられる訳ではありません。支援を受けるための基準に達していなかったり、「支援する」と言われたままメールが返ってこない、ということも日常茶飯事です。
以前、「校長のつぶやき17」で鳴海先生が「うまくいってもいかなくても、大切なことは、その小さな目の前のことに真摯に向き合うことだと思います。」と言っていましたが、「いつか何か実を結ぶ日が来るといいな…」そんなことを思いながら活動しています。
青少年活動隊員としての仕事、イメージしにくいと思いますが、伝わりましたか?日々手探りの状態なので、私のしていることが隊員として正しい活動なのかわかりません。また、これは私の例で、すべての青少年活動隊員がこのような活動をしている訳ではないこともご承知おきください。
写真は、年末に支援団体の方がコミュニティ・スクールのために開いてくださったクリスマス・パーティーの様子です。(あまりクリスマス感はないですね。)うるるんも、学校も、支えてくださっている人たちへの感謝の気持ちを忘れずに、今年も頑張りたいと思います。
(2024年1月7日川井真由)