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更新日:2024年7月5日

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まゆ先生のザンビアうるるんにっき20ザンビアにっき

川井真由先生は、神奈川県から推薦を受けて、令和5年4月からJICA(国際協力機構)の青年海外協力隊の一員として、ザンビア共和国に派遣されています。

"Ndapandula."(ナパンドゥラ/ありがとう(オシワンボ))先生
計画停電による12時間停電の日々に順応してきた川井です。(電気がないなら、ぼーっとすればいいじゃない。)

今回は番外編4回目、年末年始を過ごしたザンビアの隣国を紹介します。

なにもない国?国旗

この国は、「南西アフリカ」として、1884年にドイツの植民地となりました。1914年第一次世界大戦が始まると、隣の南アフリカ連邦の軍隊に占領されます。第二次世界大戦後、国連の信託統治領となりますが、南アフリカの実質統治が続きました。

この国が独立を果たしたのは1990年。独立の日は国連の「国連反アパルトヘイト(人種隔離)デー」にちなんで3月21日となっています。地図

公用語は英語ですが、オバンボ族、カバンゴ族、ヘレロ族、ダマラ族などの民族が暮らしており、様々な部族語が話されています。部族の中でも、脂肪と赤い粘土を肌に塗っている先住民「ヒンバ族」は、特に有名かもしれません。
この国では、かつての公用語であったドイツ語やアフリカーンス語も話されており、南アフリカのように白人も多く暮らしています。

私がこの国を知ったきっかけは、2012年の紅白でした。
歌手のMISIAが、砂漠を背景に生中継で歌っていた姿がとても印象的で、雲一つない青空と砂漠のコントラストが、この世のものとは思えぬほど美しく(それゆえ、当時CGなのではないかと疑っていました。)、いつかこの目で見てみたいと思っていました。

 

それが、このナミブ砂漠です。ザンビアにっき20(写真1)
国名の由来になっている「ナミブ」は、先住民の言葉で「なにもない」という意味です。

現在の国名は、1968年に国際連合が南西アフリカの独立支援のために与えた国名です。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000480558.pdf(外部サイトへリンク)

ナミブ砂漠は、約8000万年前に形成された世界最古の砂漠のひとつと言われ、面積は50,000㎢にわたります。(東京ドーム1070個分にあたるそうです。)

私はソーサスフレイと呼ばれる地域を中心に訪れました。見渡す限り、砂、砂、砂。「なにもない」と呼ばれるだけあり、荒涼とした大地が広がっています。
ちなみにこの国は、世界で最も人口密度が低い国のひとつとしても知られています。その数、3人/1㎢(日本は338人/1㎢(2020年))。

今回は、人も少ない、「なにもない」国にある見どころを紹介します。

 

見どころ1「デューン45」。ザンビアにっき20(写真2)

入口から45kmのところにあるデューン45は、美しい写真が撮れる場所として有名な砂丘です。高さは約80m、さらさらの砂の上を歩いて頂上を目指します。
砂丘なので、手すりも標識もないのですが、30分ほど歩くと、頂上(と思われる場所)にたどり着きます。先ほどの写真もデューン45の上から撮影したものです。

10年前、テレビで見ていた世界がそこにはありました。

鉄分の多い赤い砂漠と青空という自然のコントラストが見事で、あまりの美しさに言葉を失いました。何時間でも見ていたい景色なのですが、日射しと暑さとツアーの集合時間には敵わず、写真を撮り終えると、さらさらの斜面を滑るように降りていきました。

 

見どころ2「デッドフレイ」。ザンビアにっき20(写真3)

死の沼地」という名のこの場所では、白いひび割れた大地に、枯れ木が立ち並ぶシュールな光景が見られます。
1000年前、この場所には水がありました。気候が変わり、大地の水が干上がると、木々は生きていくのに十分な水を失ってしまいます。この地域は大変乾燥しているため、微生物による分解は進まず、木々は600~700年の時を超えて当時の姿を残しています。(写真の真ん中にいるのは、木ではなく人間です。)

 

見どころ3「砂漠に生きる動物」。ザンビアにっき20(写真4)

雨がほとんど降らず、夏の最高気温が40℃を超えることもあれば、冬はマイナス5℃まで下がることもある過酷な気候のナミブ砂漠。
そんな環境の中でも生きる動物たちがいます。オリックス、キリン、ダチョウ・・・どうやって生きているのか不思議でしょうがないのですが、「なにもない」砂漠で生きる動物たちの生命力の強さに感動します。

(動物の様子は、人口水飲み場にあるYouTubeライブで見ることもできるので、興味があれば見てみてください。)ザンビアにっき20(写真5)

 

今回紹介した国は、ナミビアです。

これにて番外編はいったん終了です。次号からはこれまで以上にザンビアの魅力をお届けしたいと思います。

 

(2024年6月23日由)

 

ルビ付きのPDF版はこちら

まゆ先生のザンビアうるるんにっき20(PDF:354KB)

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