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更新日:2023年11月14日

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まゆ先生のザンビアうるるんにっき6ザンビアにっき

川井真由先生は、神奈川県から推薦を受けて、令和5年4月からJICA(国際協力機構)の海外青年協力隊の一員として、ザンビア共和国に派遣されています。

“Mwachoma bwanji?”ザンビアにっき(先生)(ムワチョマブワンジ一日どうでしたか?「こんにちは」の意味で午後に使われるあいさつ。)最近は園児と関わることが多く、現地語の嵐に日本語で返してコミュニケーションを取っている川井です。(現地語も少しずつ習得中。)

今回は、私の職場トゥルーバインコミュニティ・スクールについて説明します。

私の職場について~その2・コミュニティ・スクール~

はじめに、ザンビアの学校制度を紹介します。ザンビアにっき6(学校)ザンビアにも日本と同じように、小学校、中学校、高校、大学などがあります。(中学校と高校は、あわせてセカンダリースクールと言います。)
小学校は7年間で1年生~7年生、中学校は2年間、高校が3年間で、8年生~12年生と呼ばれます。

そして、ザンビアでは、ザンビアにっき6(コミュニティ・スクール)学校を誰が運営しているかによって、「公立」「私立」「コミュニティ」と大きく3つに分かれます。「公立」「私立」は日本にもあるので想像しやすいと思います。
では「コミュニティ・スクール」とは…?そこにはザンビアが抱える「ある問題」があります。

先日、公立の小学校で働いている先生に話を聞きました。その学校は、在籍数は1クラス120人、実際に来ているのは80人ほどだそうです。
しかし、それでも教室が足りないので、朝・昼・夕方と3展開して、1つの教室でそれぞれ100人近くの生徒が授業を受けているとのことでした。
別の公立の学校では、朝の7時から授業が始まり、1・2年生は1日2時間の4部制で運営しているそうです。
ザンビアでは、このように、「子どもが多くて学校が足りない」という問題があります。ザンビアにっき6(こうのとり)

出生率(女性一人あたりの子どもの数)を比較してみると、2021年のデータで、日本は1.3、それに対してザンビアは4.3です(世界銀行のデータより引用)。
簡単に言うと、毎年日本の3倍近い子どもが生まれています。ザンビアの子どもや人口は、年々増えています。

先ほど説明したように、多くの子ども達が公立の学校に通っています。しかし、それでも学校が足りません。
そこで、ザンビアには地域の人がつくった学校「コミュニティ・スクール」があります。
学校と言っても、私のいるトゥルーバインコミュニティ・スクールには、教室が3つしかないので、「園児~2年生」「3年生~5年生」「6年生~7年生」と複数の学年が同じ教室で勉強しています。時間は朝8時~午後3時半までで、給食にはシマを食べます。(シマは、うるるんにっき3で紹介しましたね。)
学校というより、小さな塾のようなものを想像してもらうと良いかもしれませんね。

公立の学校では税金が使われていますが、ザンビアにっき6(コミュニティ・スクール)コミュニティ・スクールは、教室も、勉強の道具も、給食も全部自分たちで用意しないといけません。
先生たちはみんなボランティアで教えています。机やイスは足りないので、廃材を使って校長が自ら作っています。給食は、支援団体のフードバンクが2週間に一度持ってきてくれる食材を使いますが、それだけでは足りないので、給食費を集めて材料やコンロの木炭を買います。
常に「お金がない!物もない!でも、子どもは常にいっぱいいる!!」という状態です。このギリギリの状態で、学校がなんとか回っています。

 

ザンビアにっき6(授業)

「コミュニティ・スクール」イメージできましたか?ないものを言えばキリがありませんが、そんな環境でも学校に来て頑張る子ども達、先生がいます。
「高校で変わりたい。」そんな風に頑張る皆さん、応援する先生と、どこか似ているかもしれません。
ザンビアに来て、日本の学校の良さ、向陽館の良さ、コミュニティ・スクールの良さ、日々気付かされています。

ザンビアにっき6(コミュニティ・スクール)

 

(2023年11月10日由)

 

ルビ付きのPDF版はこちら

まゆ先生のザンビアうるるんにっき6(PDF:409KB)

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