相模向陽館高等学校 > 学校概要 > まゆ先生のザンビアうるるんにっき > まゆ先生のザンビアうるうんにっき28
更新日:2025年2月6日
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川井真由先生は、神奈川県から推薦を受けて、令和5年4月からJICA(国際協力機構)の青年海外協力隊の一員として、ザンビア共和国に派遣されています。
“Tulesekela mwaka upya!”(トゥレセケーラムワカウピヤ/
Happy New Year、“明けましておめでとう“(ベンバ語))
ザンビアに来て一年半が過ぎ、二大現地語の「ニャンジャ語」と「ベンバ語」を聞き分けられるようになってきた川井です。(もちろん、内容は理解していません。)
2024年はニャンジャ語の挨拶で始まったので、2025年はベンバ語にしました。
新年を迎え、ザンビアでは新しい年度が始まりました。今年もみのりの多い年にしていきたいと思っています。
帰国まで残り2ヶ月を切りましたが、ザンビアやアフリカのことをまだまだ発信していきますので、引き続きよろしくお願いします。
今年も雨季の雨は少ないようで、未だに首都ルサカでさえ、ほぼ毎日停電しています。電力事情は良くありませんが、日本よりもザンビアの方が便利だなと思うこともあります。
その一つが携帯サービスです。
ザンビアには、Airtel、MTN、Zamtelが通信サービスを行っています。(日本でいうdocomoやauにあたります。)
携帯を使いたい時は、まず空港やショッピングセンター、町中にあるボックスなどの店舗でSIMカードを購入し、通信料(通話やインターネットの料金)を支払います。
日本では、毎月使った分だけ通信料を支払いますが、ザンビアでは事前に必要な分を購入し、足りなくなったら追加で購入します。
通信料には、次のようなものがあります。
「トークタイム(または、エアタイム)」は通話やデータなど幅広く使えるもの、「バンドル」はインターネットの料金、「ボイス」は同じ通信会社を使う際の通話料金(Airtelを使っている人がAirtelを使っている人に電話をかける、など)。
なじみのない言葉に、最初は何をどれだけ買ったら良いのか混乱しました。
現在、私は毎月65GBほどバンドル(インターネット)を購入していますが、金額はK350なので2000円ぐらいです。SIMカード自体もK5(約30円)なので、日本と比べると、かなり安い。
ちなみに、097や077で始まるのがAirtel、096はMTN、095はZamtelなど、番号で通信会社がわかるのも日本と違うところです。
また、ザンビアでは、通信会社が行っているモバイルマネーのサービスが普及しています。
日本では、キャッシュレス決済としてsuicaやPASMOといった「交通系ICカード」、Pay PayやLINE Payなどの「QRコード決済」などがありますが、ザンビアでは、「エアテルマネー」や「モモ」といったモバイルマネーがよく使われます。
モバイルマネーも、交通系ICカードと同様、事前にお金をチャージして利用します。携帯の通信料を購入するのにも使えますし、それ以外にも、買い物や飲食店、タクシーやバス、公共料金の支払いなど、幅広く使われています。
特に地方では、クレジットカードよりも使えるお店が多いので、現金をあまり持っていない時に大変便利です。
お店に現金がない時は、モバイルマネーでお釣りを受け取ることもあります。
個人の送金でも活用されており、友人とレストランに行った後、割った食事代をエアテルマネーで送ることや、銀行口座はないけれど、モバイルマネーはあるので、そちらに送金してほしいという話もよく聞きます。
ちなみに、モバイルマネーは、銀行口座のように、チャージしたお金を引き出すこともできます。
従来辿ってきた技術発展段階を経ずに、最新技術が普及する現象を「リープフロッグ現象」と呼びます。
日本では、固定電話→携帯電話→モバイルマネーの普及という段階を経ましたが、ザンビアでは固定電話の普及前に、携帯電話やモバイルマネーが普及しました。
ザンビアに限らず、アフリカの多くの国で、このような現象が起こっています。
最新のサービスに、いつでも、どこでも、誰でも利用できる反面、「セキュリティ面は大丈夫?」という声もあります。
どうしても自己責任になってしまうので、私は、デビットカードやクレジットカードと併せて、日々活用しています。
先日、ルワンダに行きました。
ルワンダではザンビア以上にモバイルマネー(とりわけモモ)が普及している印象でした。ルワンダのこともお話しする機会があると良いのですが…
次回はザンビアのゴミ事情をお届けする予定です。
(2025年1月19日川井真由)