更新日:2022年4月19日
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校長の内田です。始まって半月が経ちました。もう慣れたかと言われたら、「まだです」って答えそうです。きっと生徒のみなさんも同じだと思います。
もう、少し前になりますが、4月8日(金曜)に入学式が行われました。とても印象的な、素敵な式だったので、ご紹介したいと思います。
多くの高校の入学式の式次第は、「開式のことば」、「国家(斉唱)」、「呼名」、「入学許可」、「校長のことば」、「新入生のことば」、「校歌」、「閉式のことば」です。
うちの学校には「呼名」がありません。呼名の代わりに、「新入生紹介」があります。先生が紹介するわけではありません。新入生一人ひとり自分がマイクで自分の名前を言います。大勢の新入生や保護者の前で声を発することはとても勇気のいることだと思いますが、出席している全員がちゃんと名前を言うことができました。壇上にいる私には、これは生徒一人一人が相模向陽館高校で頑張ろうという決意の表れだと思って聞いていました。また、名前を言うことは、ただ単に自分は集団の中の一人ではなく、「〇〇〇〇」という名前で、「自分が自分であること」を示しています。「アイデンティティ」!!先生から呼ばれて返事でだけではなく、自分で名前を言う。なんて素敵なんでしょう!!
もう40年近く、入学式を見てきましたが、こんないい式はありませんでした。相模向陽館高校に着任できて、本当に良かったと思いました。
もう一つ、素敵だと思ったこと。
新入生入場は保護者席の後ろから入ってきます。保護者席の間を通って、自分たちの席に。保護者のみなさんは当然、生徒たちの後ろ姿を見ることになります。新入生紹介の時もそうです。親としては自分の子どもがどんな風に入場をしてくるのか。どんな表情で名前を言うのかは見たいですよね。私がその場にいたなら見たいです。
ステージ横に大きなスクリーンを設置して、体育館の袖の上から子どもたちの表情がわかるように一人ひとりを追いかけて撮影し、投影します。写りは良かったかは台上の私からは見えませんでしたが、多くの保護者の方は、スクリーン方面を見てました。たぶんお子さんの表情は見られたようです。本当によかったです。
小学校、中学校ではやっている学校もあるのに、なぜ高校ではやらない(やれない?)のはなぜ?今までの学校でもそれを提案しましたが、できたことはありません。確かに準備をしたり、人を付けて複数のカメラで撮るのは大変なのはわかります。相模向陽館高校のすばらしいところは相手(保護者)の気持ちを考えられるところです。先生方が生徒に対してもそのような気持ちで接しています。
ある先生が、「入学式の準備を見てください。」と言ってくれました。最初から手伝うつもりでいたのですが、行ってみたらその動きのいいこと。ベテランや若い先生、男女関係なく、特にその場での役割分担も決まってないのにみなさんよく動く。シートをひく人、椅子を出す人、椅子を拭く人、紅白幕を付ける人、プロジェクターの準備をする人、舞台のセッティングをする人…自分で仕事を探してやる。ほとんど全員の先生が参加で、あっという間に会場ができあがりました。「入学式会場づくり選手権」があったら間違いなく、県で優勝できそうです。大変なことも嫌な顔一つせず、よく動く先生たちがいる学校最高です。
おまけです。私がある重い荷物を持っていたら、若い先生が飛んできて、「校長先生、私が持ちますから」と言ってくれました「大丈夫、自分で持つよ。ありがとう。」と答えましが、その気持ちがめちゃめちゃうれしかったです。優しい~(嬉涙)
今日はここまでです。(了)