更新日:2024年3月29日

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校長のつぶやき25(令和5年度)3月

こんにちは。校長の内田です。校長イラスト

今年度も終わりました。生徒のみなさん、保護者のみなさん、地域の方々、そして、本校の職員のみなさんに支えられながら、1年を過ごすことができました。本当にありがとうございます。すぐに来年度(令和6年度)が始まりますが、また、よろしくお願いします。

今日は、3月20日(水曜・祝日)に行われた卒業式のこと、終業式・離任式のことを書きたいと思います。

卒業式

3月20日(水曜)に令和6年度卒業式が行われました。祝・卒業新型コロナウイルス感染症が2類から5類になって、初めての式典です。
学校運営協議会の委員の方々、前校長の田代先生(現相模原高校校長)などのご来賓や旧職員のみなさま、そして、多くの保護者のみなさまをお迎えし、つつがなく行うことができました。ありがとうございました。

 

今年の式辞はこんなことを離しました。(全文掲載)

祝辞

春の息吹が感じられる今日この佳き日に、相模向陽館高等学校令和5年度卒業式を挙行できますことは、卒業生はもとより在校生、教職員にとりましても、大きな慶びでございます。

本日、ご臨席を賜りました皆様方には、日頃から本校の教育に深いご理解と温かいご支援をいただき、さらには巣立ちゆく卒業生の門出に華を添えていただきましたことに、心からお礼を申し上げます。

 

ただ今、卒業証書を授与しました169名の卒業生の皆さん、卒業おめでとうございます。本校の所定の教育課程を無事終了し、めでたく卒業の日を迎えることができましたことは、一人ひとりが、たゆまぬ努力を積み重ねてきた結果であることは言うまでもありません。その努力に対し、心から拍手を送ります。

 

みなさん全員がこの相模向陽館に在籍している期間、すべての物事がうまくいったわけではないと思います。楽しいこと、嬉しいこともたくさんあった半面、苦しいことや辛いこともあったのではないでしょうか。辛い時、苦しい時、決して一人で乗り越えてきたものではありません。周りの人たちにたくさん助けられているはずです。今まであなたたちを支えてくれたご家族、苦楽を共にした友達、親身になって寄り添ってくれた先生や地域の方々に感謝の気持ちをぜひ表してほしいと思います。

私からも感謝の気持ちを表したいと思います。保護者のみなさま、在校中、生徒たちを支えてくれて本当にありがとうございました。

 

さて、ここにいる卒業生の中には小中学校の時に、勉強に不安を感じていたり、やる気があるのに結果が出なかったり、友達や先生との関係で嫌な思いをしたり、さまざまな課題や問題を抱えて、学校に足が向かなくなってしまった人も多いのではないでしょうか。そんな中で、みなさんが相模向陽館に、「自分を変えるきっかけを見つけたい」「自分に秘められた可能性を追求したい」との想いがあって、入学してきたことと思います。それは実現できましたか。もしかすると十分に実現できなかったと思う人もいるかもしれません。

しかしながら、高校を卒業することができました。高校は小学校・中学校と違って義務教育ではなく、学校に来て、勉強をしないと卒業はできません。それをやり遂げたということは並大抵のことではありません。とても素晴らしいことだと思います。本当によく頑張りました。この卒業にぜひ自信をもって欲しいと思います。

 

話は変わりますが、私は山に登ります。スタートの登山口に立ち、はるか遠くの高い頂上を見ると、「本当に頂上にたどり着けるのだろうか」と不安になります。重い荷物を背負い30分も歩くと汗だくになり、「やっぱり来なければよかった。」と、毎回のように後悔します。
でも、ここまで来たのだから引き返すわけにはいかないので、転ばないように足元を見ながら一歩一歩、ゆっくりと歩みを進めます。もちろん疲れたら休憩します。息が整ったら、また重い荷物を背負って歩き出します。

そうしているうちに、あんなに遠くにあったはずの頂上はすぐそこまできています。最後の力を振り絞り、頂きに立ちます。そこにあるのは絶景です。たどり着いた人だけが見られる絶景です。ここまでの苦労を忘れ、何とも言えない達成感があります。

山を登るということは人生と一緒だなと思うことがよくあります。人生も小さな山、大きな山、大変なことも辛いこともたくさんあるけど、目標を決めて、歩みを止めなければ間違いなく目標に近づけます。疲れたら休憩すればいいと思います。人と競ったり、人と比べる必要ありません。ぜひみなさんも自分のペースで、自分の頂上に向かって、歩み続けてください。

 

最後に、高校はある意味、「温室」なのかもしれません。高校時代のみなさんは常に守られています。しかしながら、これから皆さんが進む道はいわゆる「野」です。野は灼熱の日差しも、吹きすさぶ風も、激しい雨も、冷たい雪も直接降りかかってきます。とても苦しく、辛いときがあるかもしれません。でもそこで咲かせる花は強くて美しく、長く咲き誇ります。ぜひ、あなた色の花を、オンリーワンの花を咲かせてください。

もし、風雨等に耐えられそうにないときは、いつでも相模向陽館高校へ来て、休んでください。卒業しても相模向陽館高校はいつでもあなた方に寄り添い、あなた方の味方です。復活したら、また歩き出

してください。

 

みなさんの未来が明るいものであることを心よりお祈りいたします。卒業証書

 

令和6年3月20日
神奈川県立相模向陽館高等学校長内田和幸

 

生徒のみなさんは、担任の先生の呼名のあと、演題の前に来て、私から卒業証書を受け取ります。卒業証書授与一人ひとりに担任の先生の呼名とは別に名前を呼び、「おめでとう。よく頑張りました。」と声をかけながら、卒業証書を渡すことができました。その顔は、喜びに満ち、誇らしげで、凛々しい姿でした。
一人ひとり全員に校長から直接、卒業証書を渡す学校はほとんどないと思います。こんな場面に立ち会える私は本当に幸せだと思っています。

生徒のみなさん、保護者のみなさん、教職員の想いがいっぱい詰まったとてもよい卒業式でした。

R5つぶやき25(卒業式の様子)

修了式・離退任式

卒業式の5日後、修了式・離退任式が行われました。泣く
うちの学校は午前部・午後部があるので2回やります。校長の挨拶も2回、表彰も2回、離退任する先生の紹介も2回、離退任する先生からの話も2回…。入学式や卒業式は1回ですが、避難訓練や始業式・全校集会なども2回やります。と、いっても各部の生徒にとっては1回なんですけどね。

 

修了式の校長のあいさつは3つのポイントに絞って話をしました。(要約)

  1. 卒業式の事…とてもいい式だった。みなさんも時間がかかってもいいので卒業してほしい。
  2. 来年度に向けて…今年度の振り返りをして来年度の目標をたてよう。
  3. 向陽館のルールについて…他人を傷つける行為、他人を邪魔する行為は断じて許さない。

と、言う話でした。生徒のみなさんは静かに、真剣に聞いてくれました。とてもうれしかったです。

 

修了式終了後には、続いて離退任式。今年度は19名の先生方が退任、離任されます。(当日は3名の先生方が所用で欠席でした。)1年で異動になってしまった方から、13年の長きにわたり向陽館にお勤めいただいた方まで、期間はそれぞれですが、生徒や学校に対する想いは同じ。ありがとう
私が紹介した後にお一人おひとりに、離退任をするにあたっての熱い想いを生徒のみなさんに向けて話していただきました。生徒のみなさんはおしゃべりすることなく、先生方の話を聞いてくれました。話し終わると大きな拍手。次の先生の名前を呼ぶタイミングを迷うくらい、長く続いていました。

先生方も次の場所で体に気をつけながら、頑張ってくれると信じています。向陽館の生徒のために本当にありがとうございました。

職員室の机・いす移動

おまけです(笑)。
修了式・離退任式の翌日に職員室の机・いす移動がありました。来年への準備です。うちの学校は職員室が2つあるので移動が大変です。(第1職員室…1・2年次、第2職員室3・4・5年次)
中心になって指示をだしていたのは転勤予定の先生(笑)。来年は自分はいないのに率先してやっていただきました。机を出したり、入れたり…。若い人は机いすの移動。ベテラン(笑)の先生は掃除機を持ったり、ぞうきんを持ったりしてました。自然の役割分担です。とてもみなさん協力的です。これがうちの学校の先生のいいところですね。予定時間よりずいぶん早く終わりました。

4月になって、新たな席で、新たな先生が加わると、また雰囲気が変わります。最初はちょっとなれない感じです(笑)。

 

さて、今年度の「校長のつぶやき」はこれが最終です。25号出すことができました。お読みいただいてありがとうございます。来年も引き続き、学校の事や私が感じたことを書き綴っていきたいと思います。来年は35号まで出したいなぁ。

って、来年度もいられるのか???答え合わせは4月に(笑)。

向陽館高校

はい、今日はここまでです(了)

 

ルビ付きのPDF版はこちら

R5校長のつぶやき25(PDF:418KB)

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