更新日:2024年5月1日
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こんにちは、校長の内田です。
4月はあっという間に終わりました。めちゃめちゃ忙しかったです。若干体調も良くなかったこともあって、しんどかったなぁ。
でも、気持ちを強く持って、頑張りました。なんとか乗り切ったぁ~~
さて、今日から5月が始まります。(書いているのは5月1日です。)
学校が始まってから1か月が過ぎて、学校も落ち着いてくるかな。2年次生以上は学校にも慣れているのですぐに落ち着くけど、新入生は…。
中学校とは大きく環境が変わって、今まで過ごしていた地域から離れることが多くなるし、新たな友達関係等もできてくるし…。ちょっとガチャガチャしている感じです。まぁ、例年の事と言えばそうなんですけど。
今年の新入生は数が多いだけに、ちょっと目立つ感じが無きにしも非ず。もうしばらく様子を見ましょう(笑)。
神奈川県では、「手話の普及推進を通じて、県民みんながお互いを大切にし、支えあう社会を実現したい。」その理想を掲げて神奈川県手話言語条例が施行されました。
そして、この趣旨にのっとって、神奈川県手話推進計画が策定されてます。
神奈川県教育委員会では、平成28年度から毎年5月を「手話月間」としています。
前にもお話をしましたが、私が初めて手話と出会ったのは、相模原中央支援学校に副校長として赴任した時です。(校長のつぶやき4)
相模原中央支援学校は知的障害、肢体不自由、視覚障害、聴覚障害の4障害種がある全国的にも珍しい学校でした。
今の学校のように毎日、教室を回るのですが、4障害種のうちで一番コミュニケーションを取るのが難しかったのは聴覚障害でした。言葉での挨拶が一つも通じない…。
なんとか子どもたちと話したいと思って、手話での挨拶から少しずつ覚えました。挨拶ができるようになると、子どもたちも少しずつ心を開いてくれて、私の適当な手話でも少しずつ会話ができるようになりました。
今でも会話ができるようになった時の嬉しさを覚えています。
今日は、聴覚障害とは、コミュニケーションのポイント、聴覚障害者を支援する制度・サービスについてです。(聴覚障害者の困りごとは「令和5年度校長のつぶやき4」に書いてあります。)
聴覚障害とは…
一般的にですが、「音が聞こえない」、「聞こえにくい」ために、情報のやり取りやコミュニケーション、さらには学習や就労など、生活の様々な面で支障の出る状態の事です。
聴覚障害と言っても聞こえ方は人それぞれによって異なります。「1対1の会話はできるけど、大人数の会話(会議など)は聞き取りにくい」という人もいれば、「全く聞こえない」という人もいます。
また、日常生活でのコミュニケーションでも、「補聴器や人口内耳を装着し、音を取り入れている」、「手話を使っている」、「口の動きを読み取る」、「筆談をする」など様々です。
コミュニケーションのポイント
聴覚障害と言っても聞こえ方が様々で、本人にとって必要かつ最適なコミュニケーションの方法は何かを周囲の人が理解することが重要です。
「唇の動きを読んでいるので、話をするときに口元を隠さない」、「補聴器をつけている側から話しかける」、「飲食店などの騒がしい場所では聞こえにくい」等、より具体的な方法がわかると、コミュニケーションがスムーズに行くのかもしれません。
私が副校長として支援学校にいたとき、1日1回、全教室を見て回っていたのですが、冬はインフルエンザも流行っていたので、マスクをして回っていました。肢体不自由教育部門、知的障害教育部門、視覚障害教育部門の各教室を回り、最後に聴覚障害教育部門の教室に入りました。
その時に教室にいた先生から言われました。「先生、マスク外して!」私は、「えっ、なんで??」私は感染防止の観点からもマスクをしたほうがいいと思ったのですが…。
「口の動きが見えないでしょ」と言われました。
言われてみれば確かに!!(その頃はまだ新型コロナウイルスもなくて、口元が見える透明のフェイスシールドはありませんでした。)
手話をしながらでも口の動きは見ているとその時よくわかりました。
生活を支援する制度・サービス(一例です)
音声による110番が困難な方が、スマートフォンなどを利用して、文字や画像で警察へ通報可能なシステムです。
スマホのGPSを利用して、通報場所の位置情報を通知。写真の撮影、送付が可能。
全国各地のFAXやメールによる通報を受け付けています。スマホからインターネットを利用して緊急通報ができる「NET119緊急通報システム」を導入している地域もあります。
聞こえない人と聞こえる人が電話できるように手話の同時通訳や文字のチャットを介して通話するものです。2021年7月から24時間365日利用きるようになりました。
聴覚障害者でも映画を楽しめるよう、DVDに字幕を配信しているサービス。登録されている作品について、ネット上から字幕を読み込むことができます。
※NPOメディア・アクセス・サポートセンターDVD用字幕配信(おと見)
スマホの進化で、だいぶ聴覚障害者にも便利になりました。LINEでもチャットでもコミュニケーションが今までより簡単に取れるようになりました。タイマーも設定をすれば振動で教えてくれるし、スマートウオッチは目覚ましにもなります。
これからいろんな機器がもっと発展して、誰にでも便利になる時代がくるといいと思います。それこそがユニバーサルデザインですね。
今日はここまでです(了)