更新日:2025年9月3日

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校長のつぶやき12(令和7年度)8月

こんにちは、校長の内田です。校長イラスト

夏休みが終わりました。あっという間でした。
休めたかというとなんだか休めてない。
学校閉庁日の7月15日、18日はお休みしましたが。休みなのにやることが多くて夏休みって感じが一番しない夏休みでした。
終わってしまったのでどうにもならないんですけど(笑)。

 

それにしても今年の夏は暑かったですね~。
観測が始まってからの最高気温の全国順位ですが、1位は群馬県伊勢崎市…41.8℃、2位は静岡県静岡市・埼玉県鳩山町…41.4℃、4位は群馬県桐生市・兵庫県柏原市…41.2℃、いずれも今年です。6位は5年前の静岡県浜松市。
これを見ただけで今年の夏がどれだけ暑かったかがわかりますね。

神奈川県でも過去最高が!8月5日に海老名市で39.9℃でした。
年々気温が上がっているような気がします。神奈川県で40℃越えも目の前です。
地球温暖化の影響ですかね?

子どもを非行化させる12ケ条

タイトルだけ見ると、えっ~~って思いますよね。
私が教員になりたての頃に、保険屋さんがくれたもの。当時は「我が子を非行化させる20ケ条」だったような…。
それをふと思い出しました。

初めて見たときは衝撃だったなぁ。我が子を非行化させる???えっ~~~?!って感じ。
落ち着いて考えてみると逆説的に使うのかぁ。それをしなければ非行化しない…そういうことだ。
子育てにも教育(仕事)にも使えたなぁ。

もしよかったら参考にしてみてください。

 

第1条幼いときから冷たくあしらうべし、スキンシップとか遊び相手は禁物。(情緒障害発生法)

…情緒の発達にはスキンシップを通じた愛情の伝達が不可欠と言われています。スキンシップ
遊び相手との「ふれあい遊び」は子どもに安心感と幸福感を与え、ストレスを軽減します。
これにより脳内でオキシトシンが分泌され、情緒が安定すると言われています。

それをしないということは情緒が不安定になりやすいということ?

 

第2条欲しいと言えばホイホイと買い与えるべし。しつこく細かく親の思うまま世話を焼け。(過保護・過干渉のすすめ)

…過保護と過干渉の大きな違いは??過保護「子どもが望んでいるかどうか」ということ。
過保護は、子どもの要望や気持ちを受け入れて、それに応える形で過剰に世話をすること。
過干渉は、子どもが望んでいないことにも親の考えを押し付けたり、子どもの行動を制限したりすることです。

どちら子どもの自立を妨げる可能性があるため、注意が必要ですよね。

 

第3条どもの間違いや失敗は理由を問わず叱りとばせ。一層の効果をねらうなら、迷わずひっぱたくべし。(叱り方の原則の否定)

…叱り方の原則ってあるんです。怒る
人格ではなく具体的な行動を指摘し、感情的にならず事実に即して伝えるということ。
つい感情的になりがち。感情的に「怒る」と相手のために「叱る」の違いですね。

また、人前ではなく個別に短い時間で伝達し、望ましい行動を明確に示し、子どもの気持ちや状況も理解しようと努めること。

これは我々教員にも求められることです。
何かの行動には理由があることも忘れてはだめですよね。

 

第4条食卓のだんらんは家庭から一掃すべし。子どもの話題や関心など他愛がない。(ほったらかし・無関心)

…「ほったらかし」と「放任」は違います。無関心
放任は子どもの主体性を尊重し、必要に応じて支援する育児方針である一方、「ほったらかし」は親子の信頼関係が薄く、子どものSOSに気づかず関心を放棄する無関心な状態を指します。
放任は子どもが自ら考え行動する機会を与え、主体性を育むメリットがある反面、放任の意味を取り違えると「ほったらかし」に繋がり、子どもの成長を妨げるだけでなく、虐待やネグレクトと見なされる危険性もあります。

親が自分に関心がないことは、子どもはとてもよく感じます。

 

第5条どもがどこで遊ぼうが何をして遊ぼうが気にするな。遊び相手についても全く気にすることなし。(無関心)

…経験がないと子どもは楽しいほう、楽なほうに流れていきます。ぐれる
例えそれが悪いことでも…。

わからないから仕方ないではすみません。
それを正すのが親の役目、大人の役目だと思うのですが、違いますかね?

 

第6条できの良い兄弟やよその子と比較してお前はバカだ、誰々を見習え!を連発すべし。(劣等感の助長法)

…これ、やりがちです。比較
兄弟の比較、友達との比較…。「お兄ちゃんはできるのにあんたは…」とか「友達の○○ちゃんは…」とか。

自分がそんなことを言われて嫌な気分になったことはありません?
それは不公平感、劣等感、過度なプレッシャーを生みますよ。
比較することがすべてダメというわけでないんです。比較自体は人間の成長に不可欠な側面もあります。

個々の価値観を尊重し、直接的な比較を避けることが大切です。

 

第7条問題解決は感情で処理し、暴力に訴えるか集団の実力を悪用するのが手っ取り早いことを子どもに示すべし。(短絡的問題解決のすすめ)

…現代社会では、短絡的な思考が多くの場面で問題視されています。暴力
深く考えずに物事を判断することで、予期しないトラブルを招いたり、人間関係にヒビが入ったりすることがあります。
自己中心的な人は、他者の意見に耳を貸さず、自分の考えだけを正しいと信じがちです。

このような思考パターンは、自信過剰や視野の狭さが原因となりやすく、客観性を欠いた判断を招きます。
暴力は何の解決にもなりません。

 

第8条どもが良いことをしたり努力してもほめるべからず。むしろ、ごまかしや裏切りなど悪事をうまくやったら忘れずほめること。(ほめ方の原則の否定)

…叱り方にも原則があるように、褒め方にも原則があります。裏切り
具体的に褒めること」。漠然とした「すごいね」ではなく、何がどう良かったのか、具体的な行動や成果を言葉にして伝える。
「プロセスや努力を評価すること」。結果だけでなく、目標達成のために努力した過程や頑張りを褒めることで、次も頑張るための自信やモチベーションになります。

特に大事なのは「その場で褒めること」。
相手が何かを達成したり、良い行動をしたりしたその瞬間に褒めることで、相手は「きちんと見てもらえている」という安心感を得られます。

大人も一緒。私は今でも褒められたらめちゃ嬉しいです(笑)。

 

第9条どもの前で決して夫婦間の意見を一致させるな。父親はむずかしい問題からうまく逃げるに限る。(しつけ基準の混乱のすすめ)

夫婦喧嘩…しつけの基準の混乱は、親や大人の言うことが気分や状況によって変わったり、家庭内でルールが異なったりすることで子どもが混乱し、何が正しい行動か分からなくなる状態を指します。
お父さんは○○って言ったのに、お母さんは××って言った。どっちが正しいの?!」ってなりますよね。

また、親の機嫌やその日の気分によって言うことが変わる、ケースバイケースで基準が変わるのも混乱のもとですよ。
ちゃんと」「しっかり」などの抽象的ことを言われることがありますが、しっかりするってどういうこと??

 

第10条お金こそが人生の最高目標であると身を持って教え込むこと。心の豊かさや精神生活の安定を軽蔑させよ。(拝金主義・物質主義の奨励)

…金銭を無上のものとして崇拝し、より多く儲けることや金をため込むことを至上とする考え方や態度を指します。拝金主義

しばしば「守銭奴」や「金の亡者」と批判されるほか、自己の利益のためなら社会正義や主義主張を顧みない傾向にも関連づけられます。
お金より大事なものはたくさんあると思うのですが…。

 

第11条どもの前で法律、警察、役所の悪口を言い、社会のきまりや公共機関への敵意を植え付けよ。(反社性の学習助長法)

…子どもは大人の言っていることを信じるので、悪口を言っているとそういうもんだって思いこみます。陰口

よく「先生と名の付く職業の子どもはよくも悪くもなる」と言われることがあります。
例えば家の中で「あの先生は全然生徒のことを考えてない。ちゃんと仕事をしてない。」とか常に話していると、子どもは先生を信じなくなります。
私もそれは気を付けてました。家で先生、学校の批判をしたことはありません。だからと言っていい子に育つとは限りませんが…(笑)。

 

第12条仲が悪いもし、以上の全てを忘れても、次のひとつだけを心がけるならば、あなたの子どもの非行は効率よく進むだろう。
「いつも夫婦仲悪く暮らし、憎しみ合い、できれば不貞を働くこと」(モデルの否定)

 

 

調べてみたら、今から50年以上も前、アメリカのデンバー少年裁判所が「子どもを悪くさせる法20か条」を発表しましたとありました。
が目にしたのはたぶんその20ケ条だったんですね。それを当時、東京にある少年院の院長さんが12か条に翻訳したものらしいです。

久しぶりに読みましたが、子育てや教育における大人の役割や責任を再認識させられる内容でした。

 

まゆ先生のザンビア派遣報告会

川井真由先生が2年間のJICA(国際協力機構)の海外青年協力隊の派遣(ザンビア)が終わり、今年の4月から復職しています。
その報告会が教育委員会の方やJICAの方を迎えて、うちの職員に対して行われました。写真1

ザンビアの国の現状や、川井先生が赴任した学校の現状や教育の現状、苦労話など、写真を使いながら詳しく報告をしてくれました。(*報告会の詳細は「まゆ先生のザンビアうるるんにっき」で。掲載はいつ?

考えさせられることも多くありました。
また、うちの学校でも取り組めるヒントもありました。

川井先生、報告会ありがとうございました。

 

その報告会に合わせて、ザンビアから川井先生のお友達が来校し、ザンビアの主食の「シマ」を作って先生方にふるまってくれました。
お友達の名前は「ライアンさん」です。とても感じのよい好青年です。(私もお友達になりました写真2

シマとは、白トウモロコシの粉をお湯で練って作ったもの。(「まゆ先生のザンビアうるるんにっき3」参照)
あつあつのシマを手で握っておかずと一緒に食べます。おかずは鶏肉とキャベツをトマト味で煮たものと葉っぱを煮たものの2種類。

びっくりしたのは、おかずの一部をうちの学校の畑からとってきて作ったことです。カボチャの葉っぱと謎の葉っぱ(笑)。

とてもおいしかったです!ライアンさん、ありがとう!(*シマはお皿の中央のしろいものです)
また来てね~!

写真3

ライアンさんが身に着けていたエプロンはザンビアのもの(所有者は川井先生)なんですけど、色遣いがとても素敵~。
どっかで買えないかなぁ?
川井先生の着ているのもザンビアの民族衣装です。)

 

今日はここまでです(了)

 

ルビ付きのPDF版はこちら

R7校長のつぶやき12(PDF:853KB)

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